今回のファルセータ動画はアレグリアスの第2弾です。
アレグリアス第1弾は昨年2月に演奏していますが、もうあれから1年以上経つんですね~。

アレグリアス形式解説

エル・ボラの1stアルバムから2曲
今回はエル・ボラ(Agustin Carbonell)の1stアルバムの1曲目『Alegrias De Cascorro』より3つのファルセータをセレクトして演奏しました。
1つ目と2つ目は繋がっているので、実質2つかもしれません。
ボラの1stアルバムは最初『El Bola』というタイトルで発売されたんですが、『Carmen』というタイトルでCD版が出たり、後になって元の『El Bola』のタイトルで再販されたりと、複数のバージョンが存在します。
自分は最初LPで入手して、カセットテープにコピーしてウォークマンでバイト中にヘビロテで聴いてました。
そのあと、LPプレイヤーを処分してしまったため、CDを買い直してます。
当時はフラメンコを始めたばかりで、手に入る音源を片っ端から聴いていたんですが、中でもこのエル・ボラの1stアルバムは一番聴いたかもしれません。
エル・ボラのギターが好きすぎて、その後スペインまで本人に習いに行っているわけだし、自分にとっては最重要な音源でした。
今回演奏したのはそのアルバムの冒頭に入っているアレグリアスで、高度な演奏技術を駆使した複雑なコンパスに衝撃をうけて、必死で耳コピーしました。
当時はYouTubeなんか無かったし、フラメンコの奏法もまだそんなに理解していなかったので、左手の運指や右手の弾きかたがわからず、えらく苦労しました。
その後、スペインでエル・ボラ本人に教わり、ずっと気になっていたものの答え合わせができました。
では、個別で解説していきます。
1つ目のファルセータ
比較的古風な作りのファルセータで、シンコペーションはせずに、ひたすら16分音符でメカニカルにアルペジオを弾いていきます。
こういうメカニカルなファルセータはセラニートなんかが得意としていたものです。
7thの音が強調されてるのがエル・ボラらしいと思います。
2つ目のファルセータ
オリジナル音源通り、1つ目のアルペジオファルセータに繋げて演奏しました。
3連符と16分音符が入り乱れて、リズムや音使いも複雑なので、かなり難易度が高いファルセータですが、これはカッコいいですよね~。
このファルセータは耳コピーで音だけ採譜してもよく理解できず、本人に運指を教わって、目の前でゆっくり弾いてもらって、ようやく、どうなっているのか理解できました。
3つ目のファルセータ
サビーカス風の古風な導入ですが、すぐにエル・ボラ独特のフレージングに移っていきます。
最後の1コンパス半くらいの流れがカッコいいと思います。
コードとしては普通なんですが、よくこんなフレージングを思いつくなぁ、と感心します。
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