明けましておめでとうございます!
フラメンコギターブログのほうは、これが今年最初の記事となります。
今回はDTM・機材解説シリーズとしては番外編になりますが、現在自分が所持しているギター・過去に所持していたギターを紹介しようと思います。
年頭記事は何か節目的な記事がいいかな~、と色々考えたんですが、動画の視聴者さんからも楽器の事はよく聞かれるし、ここらで自分の音楽歴を振り返る意味でも、まとめておこうと思いまして。
現在所持しているギター
では、ウチに転がっているギターを一本ずつ紹介します。
リカルド・サンチス(1998年製)
1998年の末頃に購入。
以後、2010年までメインギターとして使っていましたが、色々あった楽器で、2010年末に大破→大手術となって、2011年から弟に預けっぱなしにしてたのを最近になって手元に戻しました。
以前と音も変わっているし、未だ調整中なんですが、踊り伴奏や、ソロでもリズムの強いものを弾くならやはりコレだなぁ、と思っています。
レスポンスが素晴らしく、変な低音の膨らみが無いタイトな音質です。
調整が終わったら踊り伴奏の舞台用にバンバン使うつもりだし、動画に登場することもあると思います。
ミゲル・サントス(2008年製)
2010年の末に購入。
この楽器はここ10年くらいの事実上のメインギターで、YouTubeにアップしている演奏動画も大半はこのギターを使っています。
この楽器は2010年末にリカルド・サンチスが大破したため、代打用に急遽買ったものです。
繋ぎのつもりで買った安価な(25万くらい)楽器とは言え、仕事で使えるクオリティーは必要だったので、予算内で20本くらい試奏しまくって選んだ一本です。
高い楽器ではないですが、自分の体にあったサイズで凄く弾きやすいし、弾き込んでいくうちに音もこなれてきて気に入ってしまって『もうこれがメインで良いよ~』となって現在に至ります。
音の特徴は、白のギターにしてはかなり低音が出て、サスティンとレスポンスもそこそこ良いバランス型の楽器で、音量もあるので踊り伴奏もいけます。
YouTubeの演奏動画を聴いてもらってわかる通り、マイクで録った時のバランスが良くて、繊細かつパンチの効いた音で録れます。
マイクで拾って美味しいところの周波数が過不足なく出ているんだと思います。
今後、ラスゲアード中心にガシガシ弾くプレイや踊りの伴奏などはリカルド・サンチス中心に、演奏動画や純フラメンコ以外の曲はミゲル・サントス中心に、という使い分けをする予定です。
レオナ・アマリオ エレガット(2019年製)
2019年夏に買いました。
自分がフラメンコギタークラスをやっている、要町のプラサギターラで購入したフラメンコ仕様のエレガットで、自分が所持しているなかでは一番新しい楽器です。
恐らく、アリアが扱っているアマリオ・ブルゲのOEMで、プラサギターラのオリジナル商品と思います。
これを買う少し前に音楽ユニット『羽風』の活動を始めたりして、ピアノや管楽器とのアンサンブルを行う機会が増えそうだったので、どんな会場でも一定の音量とクオリティーが得られるように、このエレガットと、エレアコ用のプリアンプエフェクターと、小型のPAスピーカーを買ったんですよね。
結局その後コロナになってしまったので、あまり活躍されられていませんが。
色んなライブ会場を経験して、エレガットの必要性は前から感じてはいたんですが、以前持っていたものがあまり良い印象が無かったのもあって、長らく手を出さなかったんですよね。
ですが、これを買う半年くらい前にプラサギターラで試奏したのが音も演奏性も好感触で、急激に欲しくなりまして。
このギターはShadow社のナノフレックスというピックアップを搭載していますが、これがピエゾピックアップとしてはかなり良いもので、フラメンコ奏法のラスゲアードやゴルペを音割れ無く拾ってくれます。
コンデンサマイクも内蔵しているので、会場や楽器編成によってピエゾとマイクのミックス具合を調整した上で、プリアンプエフェクターで音を作って増幅して出力してやれば、どんな環境でも、ある程度の音質と音量を確保できます。
ちなみに、この楽器の生音はボディ厚のわりに(かなり薄め)低音が強く、中音域はミッドブーストされたような音質で、やや癖があります。
音質自体は滑らかで、サスティンもありますが。
まだ新しい楽器なので、これから弾き込むことで音は変わるだろうし、最終的にピックアップとプリアンプでまともな音が作れればいいんですが、現状は、もう少し上の倍音が鳴って欲しいところです。
クレモナ オルフェウス・バレー
2015年頃から練習用ギターに使っている楽器です。
ブルガリア製のフラメンコギターで、調べたら定価は14万円前後するようなんですが、中古で5万くらいで入手しました。
材質がちょっと変わっていて、横板と裏板がアッシュだかメイプルらしいです。
練習用ギターとして吸音材を詰めて音が出ないようにしています。
夜間練習用にはサイレントギターも使っていたんですが、サイレントギターはフラメンコギターと弾き心地が違いすぎるし、こういう消音ギターは必需品なんですよね。
自分はフラメンコギターを初めて間もない頃から安いクラシックギターを改造したりして、常に消音ギターを用意してました。
また後で詳しく書きますが、これの先代練習ギターだった今井博水が2014年に再起不能になってしまったので、代わりに激安のクラシックギターを改造して急場をしのいでいたんですが、やはりクラシックギターだとちゃんとした練習にならないので、これを買って来たんですよね。
モノは悪くないと思うんですが、入手直後に即消音してしまったので、こいつの本来の音は知りません。
なんだか楽器に申し訳ない気もしますが、結局、一番触る時間が長いのはこのギターだし、ある意味、一番活躍してる楽器といえます。
アイバニーズ エレキギター
手元に残っている唯一のエレキギターです。
アイバニーズ JS-1、ジョー・サトリアーニ・モデルです。
確か1989年頃に買ったもので、所有しているギターの中で一番古いものです。
自分は1986年~1993年頃にエレキギターをやっていて、1989年頃まではメタル、1990年頃からはジャズ・フュージョンをやっていましたが、メタルからジャズ・フュージョンへ興味が移っていく繋ぎになったのがジョー・サトリアーニやスティーブ・ヴァイでした。
ちなみにそのあとは、マイク・スターン、ジョン・スコフィールド、パット・メセニー、ビル・フリーゼル、そしてパコ・デ・ルシア、ビセンテ・アミーゴなんかに興味が移っていきます。
このギターを買ったのは、ジョー・サトリアーニのギターの音が好きだったからですが、作りがしっかりしていて弾きやすく、ディマジオのピックアップはディストーションが綺麗にかかるし、クリーントーンも良かったので、それまで使ったエレキギターでは一番気に入って、フラメンコギターに転向した後も、これだけは処分せずに残していました。
今でもエレキギターで遊びたくなると、クローゼットから引っ張り出して、マルチエフェクターに繋いで弾いたりします。
レコーディングや曲作りで使いたくなることもあるので、エレキは手元に一本は置いておきたいし、このギターとは生涯のつきあいになりそうです。
YAMAHA サイレントギター
ヤマハのサイレントギターかなり初期の頃のモデルで、2005年頃にバンドメンバーに譲って貰いました。
深夜にどうしても練習したいときなど、消音ギターでも音が気になる場合はこいつの出番です。
なんですが、生のフラメンコギターと弾き心地が違いすぎて右手の練習には全くならないので、本当にポジション確認程度しかできません。
今は年に数回触るかどうか?くらいですが、ヘッドホン直結okなのは良いです。
YAMAHA ギタレレ
ギタレレ初期モデル。
中古でオークションで買いました。
確か旅行に持って行くのに、ギターだとデカすぎて飛行機に持ち込みもできないので、ギリギリ持ち込みできるコレを買ったんですよね。
で、旅先で弾いたかというと、ぜんぜんww
なんか、思ったより指板が小さくて、ギターとスケール感が違い過ぎて同じ感覚では弾けない、また別の楽器という感じですね。
なので、これ触っていても全く練習にはならないw
まぁ、オモチャです。
今は手元に無いギター達
過去に所有していたけれど、色々な事情で今は手元に無いギターのことを書いてみます。
数が多いので全部は書ききれませんが、印象に残っているものをピックアップしました。
トムソン フライングV
1986年購入。自分が最初に買ったギターで、トムソンという謎メーカーのフライングVです。
雑誌広告なんかに載ってた初心者セットみたいなやつで、アンプとチューナーとギタースタンドと教則本セットで3万くらいだったような。
当時、メタリカやメガデスが好きで、フライングVを選んだんですが、ファッションはパンクのほうが好きだったので、パンクの格好でフライングVを弾いていました。ファッションパンクw
このギター、誰かにあげたような記憶があるんですが、誰だったかな。
フェルナンデスの白いギター
1987年購入。フライングVの次に買ったギターです。
フライングVはかなり粗悪な品質で弾きづらかったので、今度は普通のストラトタイプのボディーにハムバッカーとアーム(フロイドローズのバッタもん)がついたものを買いました。
2~3年使ったと思うんですが、その後、このギターはどこに行ったのか、全く記憶にないんですよね。
ヤマハのクラシックギター
1989年の末あたりと思いますが、フラメンコギターを始めるときに、瀬田先生の教則本と一緒に買ってきたものです。
地元の楽器屋で中古で1万円くらいで出てたもので、ブリッジの木のパーツをヤスリでガリガリ削って、無理矢理弦高を下げてフラメンコ仕様にして使ってました。
下記の今井博水を買ってからは吸音材を詰めて練習用消音ギターとして5年くらい使いました。
これもどこにやったのか覚えてません。捨てたか?
今井博水
1991年購入。はじめて手に入れたまともなフラメンコギターで、翌1992年のビセンテ・アミーゴ来日公演(フラメンコギターに完全転向するキッカケになった公演)の時、その前にリハーサルだかレッスンだかがあって、そのままこのギターを持ってコンサート会場に行ったんですが、楽屋(鈴木英夫さんくっついてちゃっかり入室w)でビセンテにギターにサインをしてもらいました。
それ以来『ビセンテアミーゴギター』と名前をつけて大事に使っていて、スペインでホセ・ロメロを買うまで、5年間ほどメインギターでした。
2001年頃に実家を出て集合住宅住まいになったため、ちゃんとした消音ギターが欲しくなって、今井博水に吸音材を詰めて消音ギター化しました。
それから4度くらいの引っ越しを経て、13年間くらい練習用ギターとしてお世話になりました。
このギターはいつも手の届く場所に出していたので、何度となく壊れていて、可哀想な役回りだったんですが、2014年についに真っ二つになってしまって、修理代も高額だったので棄ててしまいましたが、やはり修理すれば良かったな、と、少し悔いが残ってます。
ホセ・ロメロ(1996年製)
1996年にスペインで買ったギターです。
その時にギターを習っていた、とあるギタリストが発注したものですが、事情があって買うのをやめようかと思っていたらしく、そのとき丁度自分はギターを買いたくて探していたので、自分が買わないか?と持ちかけられて、そのギタリストと一緒にホセ・ロメロの工房に試奏に行きました。
音は凄く良かったし、安くしてくれると言うので、自分が買うことにしたものです。
買ってから2年半ほどメインギターとして使っていましたが、かなり大ぶりな楽器で、弦のテンションも硬く『やはりメインギターは体に合った楽器でないとしんどいなぁ』と感じて、このホセ・ロメロは売りに出して、かわりにリカルド・サンチスを購入しました。
ミゲル・アンヘル・セノビージャ
2001年頃にリカルド・サンチスを調整&修理に出したことがあって、1ヶ月くらいかかるというので、代わりの本番用ギターとして、その時そのギター屋で中古で出ていたこのギターを買って帰りました。
価格がかなりお買い得だったので分割払いにして衝動買いしたんですが、リカルド・サンチスが戻って来ると、ほとんど出番が無くなってギターケースに入りっぱなしだったので、2003年頃にギターの生徒に譲ってしまいました。
コンデ・エルマノス
2004年頃、友人から買い取ったものですが、ホセ・ロメロと同じような理由で体に合わず、使用頻度が低い状態が続いたので、2006年頃には売りに出してしまいました。
これ以来、弦長665mmの楽器は買わないことにしました。
エレガット(メーカー失念)
2006年頃にエレガットを買ったことがありました。
Galeria Rosadaの活動を始めて、ライブでドラムや鍵盤を入れると生ギター+マイクだと厳しいことがあったので、ライブ用に買ったんですが、5万円くらいのものでピックアップがピエゾのみだったし、そのピエゾの音がバリバリいって好きになれなかったので、新しいうちにオークションで売却してしまいました。
それ以来、エレガットを買おうという気にならなかったのですが、2019年に13年ぶりにエレガット(レオナ・アマリオ)を入手しました。
――以上、自分が使ってきたギターを紹介してみましたが、30年以上ギターをやっていると、それぞれ思い出があって感慨深いものがありますね。
今回は番外編的なテーマでしたが、次回から通常運転に戻ってやってまいります。今年もどうぞよろしくお願いいたします!
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