今回の演奏動画は純フラメンコではなく、アルゼンチンタンゴの巨匠アストル・ピアソラ(Ástor Pantaleón Piazzolla)作曲「リベルタンゴ」のアレンジ演奏です。
今回の録画の経緯など
気が付けば、フラメンコギターブログのほうでは前回の演奏動画「ブレリアPart12」から約半年が経過しています。
諸事情により、昨年(2022年)末頃より動画制作の時間が取りづらい状況が続いていて、今年(2023年)に入ってからはゲーム音楽演奏のほうでは4本の動画をアップしましたが、そのうち3本は過去動画のリメイクや企画動画で、純新作は1本のみ。フラメンコギターのほうに至っては新作動画ゼロという状況でした。
フラメンコギターの動画コンテンツとしては、今年は新しいオリジナル曲を作って断片的にでもアップしようかと考えていましたが、現段階では録画して公表したいと思えるような形に至っておりません。
しかし、さすがに半年もあいてしまうと「そろそろフラメンコギターのほうも何か動画を作らねば」という焦りのようなものも感じておりました。
しばらく前から頭の中でそんな事を逡巡していたのですが、結局、ここ半年間はフラメンコギターの動画には手が付けられず、ゴールデンウィークの最後のほうになってようやく少し時間が出来たので「とりあえず、何か、すぐに出来るものを録画しておこう」ということで、先日ライブで演奏した「リベルタンゴ」を録画する事にしたわけです。純フラメンコではありませんが、たまにはファルセータ動画以外のものも良いかなと。
そして5月6日に録画したのですが、その後、①テイクを選んで、②リズムトラックを作って、③記事を書いて、④サムネイル画像や⑤ショートバージョンを作って、という諸々の作業がなかなか進まず、公開するまでにさらに半月ほどかかってしまいました。
動画制作などに関しては、最近ずっとそんなスローペースの状況が続いていたのですが、実はこの記事を公開する直前になって生活が激変するような出来事がありまして、また状況が変わってきそうです。このあたりの事情はまだ最終的にどんなことになるのかわからないのですが、いずれブログでもご報告しようかと思います。
リベルタンゴについて
リベルタンゴ(Libertango)は、アルゼンチンタンゴの作曲家でバンドネオン奏者でもあるアストル・ピアソラが1974年に発表した曲で、タンゴのスタンダードとして世界的に知名度があります。
ちなみに、曲名はlibertad(自由)とtango(タンゴ)を掛け合わせた造語だそうです。
日本ではチェロ奏者のヨーヨー・マが弾いたサントリーローヤルのCMをイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、あれももう20年以上前になるのですね。
ギターアレンジについて
この曲は羽風のライブなどで過去に何度か演奏した事はあるのですが、今回はギター一本でアレンジしました。
曲展開について、バンドでやる時などはAメロBメロをもう一回りさせたり、ソロを挟んだりしてもっと長くなる事が多いのですが、今回はあまり欲張らずにシンプルにまとめました。
フラメンコカラーという事で言うと「あの奏法を使ってやろう」とか、「情熱的な演奏にしてやろう」とかそんなには意識しなかったのですが、なんというか、何も考えずに流れに沿って演奏してもフラメンコ的なフィーリングは出しやすい曲調ですよね。
一番悩んだのはイントロで、あの有名なリフをギターでどうやって弾こうか悩みましたが、半音ぶつかりを多用したフラメンコ風の低音アルペジオにしてみました。
他の部分は、変奏的な処理もありますが、基本的には原曲のメロディーを大切にしつつシンプルにやっています。
最近ソロギターの仕事が増えてきたし、こういうスタンダード曲のソロギターアレンジを持っていると客層や場面を問わず使えるので便利ですよね。もっとレパートリー増やそうかな。
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