オリジナル曲「Aves Migratorias(海を渡る翼)」をアップいたしました。
2018年11月17日に録音したものです。
メインのテーマ部分はかなり以前に作ったものですが、2018年9月中旬にアレンジをはじめてから発表までに2か月余りかけていて、今までの4曲のオリジナル音源の中では一番苦労しました。
「Aves Migratorias(海を渡る翼)」について
昨年作った4曲だと一番一般音楽寄りの作りかたをしています。
オーソドックスなフラメンコギターの曲は、伴奏用のファルセータを繋げたものが多いですが、この曲はAメロBメロなどを設定してゼロから完全な作曲になっています。
形式名をつけるとしたらルンバということになりますが、ルンバ形式はリズミックな速いテンポの2拍子・4拍子の曲全般に適用されるので、他の形式ほどハッキリした実体のないものです。
上記のように曲のつくり的にはフラメンコの形式要素は薄いのですが、こういう曲でフラメンコらしさというと、コードボイシングや右手のタッチ、フレージングということになります。
でもフラメンコをやってない人からすると、主にそういう部分でフラメンコぽさを感じとってると思うので、かなり重要なところじゃないでしょうか。
ギターアレンジについて
この曲は10月に一度完成してアップしたものの、アレンジが不満で一旦引っ込めてアレンジと録音をやりなおしたという経緯がありますが、今回はギターアレンジについていろいろ考えさせられました。
自分に限った話ではないかも知れませんが「リズムやテクニックで複雑化させるほど良くなる」みたいな考え方にとらわれている、ということに気付きました。
この曲の最初のバージョンはアレンジが地味に感じたので、リズムを裏返しまくって、ピカードやラスゲアード増量して、それで良くなるだろう、みたいな発想でやっていたんですが、これがダメだったようで。
曲によってはそういう力押しもアリと思いますが、この曲は大部分が作曲時点のメロディーで完成されているらしく、フェイクすればするほどメロディーの焦点がボケて死んでくるんですよね。
アレンジセンスの問題かもしれませんが、とにかく色々とぶち壊しになってダメでした。
そこで、再アレンジした部分は、本当に効果的と思われる部分だけ残して元のアレンジに戻すことに。
演奏の細かい表情付けも悩んだんですが、ライブと違って音源ってフラットな精神状態で聴くし、あまり狙って大げさにやるとすごい変に聴こえるんですよね。
バランスを崩さないようにさりげなく表情をつけるのに苦労しました。
それから、この曲は個別ファルセータの集合体ではなく、一曲通してテーマやストーリー性を感じさせる展開を目指しているので、リズムトラック作成も時間をかけました。
渡り鳥の飛翔をイメージ
曲のテーマは渡り鳥の飛翔をイメージしています。
どんな困難があっても
目的に向かって羽ばたき続ける
――海をも渡る翼
そういう憧れのイメージを表現したかったです。
YouTube版MV(2019年2月11日追記)
「Aves Migratorias」の音源は11月に一旦完成としましたが、今回は動画化にあたってリズムトラックを作り直してミキシング・マスタリングもやり直しています。
映像テーマについて
この曲のテーマは先程も書きましたが「渡り鳥」「海を渡る翼」です。
今回のMV映像はは静止画だけでなく、動画素材も組み合わせてみました。
空撮の動画で鳥の視点を入れてみたかったんです。
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