YouTubeファルセータ動画第26弾はブレリアのPart6です。
今回は少し変わり種のAマイナーキーの自作ファルセータで、ペテネーラやソレア等にも使えそうなものです。
ブレリア形式解説
元はピアノ用に作った曲【オリジナル】
このファルセータは、2006年頃にピアノフラメンコの曲として書いたもので、それを今回はギターバージョンにアレンジし直して演奏しました。
自分は鍵盤はそんなに弾けないので、ピアノフラメンコの演奏は出来ませんが、2006年頃たくさん曲を書いていた時、打ち込みを勉強するために作った中の一曲です。
原曲の参考音源
オリジナルはピアノ(打ち込み)とウッドベース(打ち込み)とカホン(ループ素材)いう構成でアレンジしましたが、これをギターに移植するのはかなり大変でした。
というのも、この曲は作曲する時にギターを使わずに「ピアノだったらこうやって弾くと良いだろうな」と想像しながら、マウスのステップ入力でポチポチやって作ったので、フレージングやコードボイシングは本物のピアノとも違うし、ましてやギターとは全然違うんですよね。
でも、敢えてこういう曲をギターで弾いてみるというのは、工夫が必要な分、色々発見があって面白いです。
コード進行の解説
コード進行やキーの動きがちょっとマニアックなので解説してみましょう。
主調はAマイナーキーなんですが、イントロの最初がBm9→CM7から入ってD7に行くというEマイナーキーやBマイナーキーに寄った進行から入って、徐々にAマイナーキーへ移行していく作りです。
メインテーマ部分は、Am9→FmM9→B♭9→E7(♯9)という転調含みの進行ですね。
AマイナーキーでのFmコードはフラメンコでも結構出てきます。
このFmコードの解釈ですが、①SDM代理の♭Ⅵm、②平行調CメジャーキーのⅣm(SDM)、③次のB♭7をⅡm7→Ⅴ7に分割したもの、などなど色々解釈は可能ですが、いずれもAマイナーキー/Cメジャーキーの範囲で、本格的な転調ではないです。
その次のブリッジでFm9→Em9という動きをしますが、普通はFM7→E7でやるようなところを敢えてキーをボカすような音にしてます。
最後のDm7コードから下降するアルペジオシーケンスは、ハッキリとAマイナーキーですが、B♭(♭Ⅱ)コードを絡めているのがポイントです。
そして最後はAマイナーキーで終わっていますが、ソレアやペテネーラなどに使う場合は最後を少し変えてポルアリーバ(Eスパニッシュ調)に解決させたほうが良いでしょう。
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