シギリージャPart2(Siguiriya2)【YouTubeファルセータ動画20】

シギリージャ Part2
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今回のファルセータ動画はシギリージャの第2弾です。

シギリージャ形式解説

シギリージャ(Siguiriya)とその関連形式【フラメンコ音楽論18】
フラメンコ音楽論第18回は、フラメンコの形式の中で最も古い歴史を持ち、最も難解なコンパスを持つと言われるシギリージャ系形式の解説です。

シギリージャは昨年も1つ演奏動画をアップしていますが、そちらは踊りのレトラ部分に相当する、ゆっくりのテンポで演奏するものでした。

今回は演奏するのは、マチョのテンポに相当する速いものです。

「2つのファルセータ+締めくくりの短いファルセータ」という構成で弾いています。

シギリージャの演奏テンポとコンパス特性

上にリンクしたシギリージャの形式解説記事でも書いていますが、シギリージャで使うテンポにはざっくり言って4段階あります。テンポが遅い順に書くと以下のようになります。

  1. 踊りのレトラのテンポ
  2. カンテソロのテンポ
  3. エスコビージャのテンポ(これは幅がある)
  4. マチョのテンポ

踊りのシギリージャはテンポの幅がめちゃめちゃ広い形式です。

それだけに、要求されるファルセータのテンポも幅が広いんですが、今回は速いエスコビージャからマチョくらいのテンポで映えるファルセータを演奏してみました。

動画を録るにあたって設定したテンポは210BPMなので、ブレリアに近い速度だと思いますが、この速度のシギリージャはブレリアほど自由にシンコペーションしたりコンパスを前後にずらしたりする遊びをやらない傾向ですよね。

今回演奏したファルセータの作者であるエル・ボラやパコ・クルスも、ブレリアなどの形式ではシンコペーションをめちゃめちゃ多用しますが、速いテンポのシギリージャだと、2人とも今回演奏したような感じで表リズム主体で演奏するので「これはシギリージャのコンパスの一つの特性なんだろうな」と思ったものです。

逆に、このテンポでシンコペーションやコンパスずらしを多用すると、どんどんブレリアに寄っていくので形式の特性が曖昧になってしまうのはあるかも知れません。

では、今回演奏したファルセータを個別に解説していきます。

1つ目のファルセータ

スペインにいた時にエル・ボラ(Agustin Carbonell “Bola”)に習ったものです。

その頃、ボラは2ndアルバムを出したタイミングでしたが、そのCDにはシギリージャは入っていませんでしたが、ライブではシギリージャ(バンド編成のアレンジでした)をよく演奏していて、このファルセータも組み込まれていました。

踊りの伴奏で使うならエスコビージャの中に入れるとベストマッチしそうなフレージングです。

2つ目のファルセータ

2つ目のファルセータはスペイン留学時代、1つ目のファルセータを覚えたのと同時期に、パコ・クルス(Paco Cruz)に習ったものです。

Fコードから入るので、雰囲気を一転させたい時などに使うとよさそうですよね。

自分的には、後半のC→Fあたりのフレージングの音の選びかたがフラメンコ的でカッコいいなぁ、と思います。

締めくくりのファルセータ

締めくくりに弾いているのは、エル・ボラの1stアルバムに入っているシギリージャ「Esencia Jonda」の冒頭とラストで出てくるファルセータです。

「Esencia Jonda」はエンリケ・モレンテ(Enrique Morente、歌)とかファン・ラミレス(Juan Ramirez、踊り)とかが参加している曲ですが、冒頭とラストのフレーズがめちゃめちゃカッコいいので、今回締めに演奏しました。

これ、フラメンコギターを始めたばかりの頃に何回もしつこく聴いて、耳コピーをしたんですが、「出来たら、細かい弾きかたまで本人に教わりたい!」と思っていたものです。

数年後に念願叶って本人に教わる事ができたときは感無量でした。

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