YouTube動画ファルセータ集第7弾はシギリージャです。
今回は2つファルセータを弾いています。
今までの中では比較的メジャーなネタで、元ネタはホセ・ルイス・モントン(Jose Luis Monton)と、エンリケ・デ・メルチョール(Enrique de Melchor)のファルセータです。
2つとも20年くらい前に耳コピーして自分でアレンジして弾いているものですが、とても使い勝手がいいので、踊り伴奏の仕事でも結構お世話になってるモノです。
シギリージャについて
シギリージャはフラメンコのリズム形式のなかでも変態性か高いリズムパターンで、簡単にいうと3拍目と4拍目が長い5拍子です。
でもこれ、慣れると不思議と違和感ないリズムなんですよね。
シギリージャ形式解説
では、今回演奏しているファルセータを個別に解説いたします。
1つ目のファルセータ【ホセ・ルイス・モントン】
1つ目のファルセータは、ホセ・ルイス・モントンの、多分1stアルバムに入ってるものですが、なぜか元音源が見つからず、詳細不明です。
自分はホセ・ルイス・モントンのコードワークやメロディの作り方などの作曲センスがすごく好きで、一時期彼のファルセータをよくコピーしていました。
このファルセータはAマイナーキーから入っていて、出だしのコードは2弦解放のB音=9thを半音ぶつかりで絡めています。
そのあとCマイナーキーに短3度転調して、最後は平行移動ぽい転調でポルメディオに戻しています。
フラメンコ的転調+半音ぶつかりのコードボイシングがキマったった名ファルセータと思います。
ちなみにCマイナーキーからポルメディオに戻すところは、確か原曲は違う弾きかたしてたと思うんですが、自分はいつからか忘れましたが、B♭M7→A♭M7で弾くようになりました。
多分このケーデンスは自分しか使わないと思うんですが、好きな響きなんですよね。
2つ目のファルセータ【エンリケ・デ・メルチョール】
2つ目のファルセータは、エンリケ・デ・メルチョールの1stアルバム『La Noche y el dia』に入ってるものです。
ちなみにエンリケ・デ・メルチョールは往年の名ギタリスト、メルチョール・デ・マルチェーナ(Melchor de Marchena)の息子ですね。
こちらのファルセータはコード、リズムともにシンプルなんですが、そこそこテクニカルで、とくに踊り手さんに受けがいいので(フレーズがアクセント通りなので踊りやすいんだと思います)、結構使用頻度が高いです。
前半部分、ベース音が半音で動いて行くのが綺麗ですよね。とくにGm7→D7(onF♯)→B♭9(onF)のところとか。
このファルセータは、もっと速めのテンポでカッチリ弾くと、エスコビージャ伴奏用のパターンにも使えます。
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