インターネットの影響【フラメンコ音楽論48】

フラメンコ音楽論では、前回から新シリーズとして「日本人としてのフラメンコへの取り組み」というテーマで書いています。

前回はスペイン人と日本人の環境の違いや、言語とそれに起因するリズム感覚の違い、世代間のリズム感覚の違いということをお話しました。

今回は、前回の話の流れの中で出ていた「環境と得られる情報の違い」「年代による違い」という事に話題を絞り、「インターネットテクノロジー(IT)の発展がもたらした影響」というテーマでお話します。

今回のテーマはフラメンコに限ったことではなく、あらゆる芸術ジャンル、学問、ビジネスなど、非常に広い範囲に影響を与えていて、昨今のコロナ禍では強烈にクローズアップされる結果にもなっているため、一回分の記事を割いて考察してみたいと思います。

情報化社会がコロナ禍で加速

情報化社会の成熟(=ITの発達)ということの影響が、フラメンコ含めた芸術芸能分野に対しても年々大きくなっています。

誤解無きように最初に言っておくと「フラメンコも、その他の音楽も、どれだけテクノロジーが進んだとしても、本質は生身の人間が持つ原始的なところにあり、それを最も体現できるのはライブ・生演奏である」という事実は今後も変わることはないでしょう。

しかし一方で、学習・発信という面においてインターネットは革新的なメディアです。

このブログのテーマである、フラメンコギターという範囲だけ見ても、日本人・スペイン人問わず、若い世代の向上は目を見張るものがあり、これに一役買っているのがYouTubeを始めとしたインターネットメディアです。

そして、昨年の春先から世界を席巻しているコロナ禍によってインターネットメディアは一気に影響力とスピードを増し、フラメンコなどの芸術分野だけでなく、世界そのものの在り方を変えていくかもしれない、というのは人類全員が感じていることと思います。

インターネットメディアの普及は直近10年間

インターネットの一般利用が始まったのは1990年代前半ですが、世界的にインターネットが普及したのは2000年代に入ってからです。

さらにYouTubeが誕生して(開業は2005年)各種SNSなどとともに世界中に浸透していったのは2008年前後からで、これはスマートフォンとモバイル通信環境の爆発的普及と完全にリンクしています。

それから現在までの僅か10年あまりの間にSNSや動画サイトは世界の隅々まで浸透し、基本的な社会インフラの役割を果たすまでになりました。

今は皆がスマホを肌身離さず持って、インターネットと常時繋がっていますよね。

フラット化する世界

今までは、学問でも芸術でも、本当に重要な情報や技術は一部の人が独占していて、現地まで行ったり、学校に入って習ったりしないと習得できないものでした。

元々その文化や知識技術から遠いところにいる人は、経済的に恵まれていないと学習すらできなかったり、情報が少な過ぎて、偏った情報をもとに延々と非効率な練習を繰り返したり、そんな状態だったのが、インターネットの普及によって、爆発的に情報が供給・共有されるようになり、徐々にですが、そういう不公平は過去のものとなりつつあります。

発信に関しても、今までプロダクションやテレビ局・出版社が独占していたものが一気に解放されて、誰もが自分のコンテンツを作って全世界に発信・流通させることが出来るようになりました。

商業音楽もインターネット中心へ~ボカロPの活躍

インターネットの力は商業音楽のありかたを大きく変えつつあります。

日本の音楽シーンも、ボカロP(ボーカロイド・プロデューサー)出身者を中心としたインターネット勢が注目を集めていて「ヒット曲はインターネットから」という流れになってきていますよね。

ボカロPは2008年頃からニコニコ動画を中心に盛り上がったカルチャーで、DAWとボーカロイド(YAMAHAが開発した音声合成ソフト。初音ミクが有名)を駆使して、一人でオリジナル曲を完成させ、それに個性的な映像(ラジカルな自作アニメが多い)を付けてMVとして動画サイトにアップする新興のアーティスト達です。

例えば、米津玄師・ヨルシカ・YOASOBI・syudou(「うっせぇわ」の作者)などはボカロP出身者で、動画サイトで自主制作のMVを配信して人気化しました。

ボーカロイドを使っていれば「現役ボカロP」ということになるのですが、上記アーティストなど、今売れているのは、ボカロPの音楽のボーカロイド部分を生歌に差し替えたものに他なりませんので、実質はボカロPの音楽です。

彼らボカロPは、売れてから事務所やレーベルに所属することもありますが、基本的にはフリーランスで「DAWとインターネットメディアを駆使して、創作・制作から配信まで全て自己完結」というスタイルで活動していて「ライヴは一切やらない」というスタンスの人も多いです。

インターネットによる世界のフラット化が、そういう活動スタイルでの成功を可能にした、ということですが、その進化と波及は早く、10年くらいの間に商業音楽の業界構造をも大きく改変しています。

商業音楽の現在の状況をザックリいうと

ネットで人気が出る

TVが取り上げる

一般層まで浸透して巨大ヒットになる

音楽の世界では、すでにこういう図式が一般的になってきています。

もっと技術が進めば、映画やアニメなどの映像作品も同じ状況になるかもしれないし、動画サイトが完全にTVを食ってしまうのも遠い将来の話ではないのかもしれません。

インターネットの功罪

情報や発信手段が一般に解放されたこと自体は素晴らしいことと思いますが、物事には必ずデメリットもあるし、新たな落差も生じてきています。

まず、インターネットの情報は無選別・無秩序にアップされてくるので、いくら大量に情報があっても、それらを選別する基礎知識や検索スキルが無いと、逆に混乱してしまいます。

発信に関しても、個人の知識レベルや持っている機材で大きな差が生じてしまうし、知識や機材が無い人は業者依頼したりしてコストが高くなったり、細かいところが思い通りにならなかったり、ということになりがちです。

そして、このあたりも世代間のギャップが大きい部分です。
若い世代ほどITリテラシーは高くなる傾向はハッキリしていて、情報の収集・発信という面で、若い世代はどんどんスキルを向上させていきます。

現在は、高齢者やアナログ人間にとっては歴史上類を見ない受難の時代なのかもしれません。

利益や人材の流動化

インターネットメディアの功罪ということだと、フラメンコ含めた芸術・芸能ジャンルにおいて、とくにコロナ禍以降に一気に顕在化してきた問題があります。

元々インターネットはオープンなメディアであり、無償提供・共有・拡散というのが基本になっているため収益化が難しく、プロアーティストは今までのようなビジネスがやりにくくなってきている、という現実です。

今はフラメンコに限らず、芸術芸能分野の収益構造やそれに関わる人の在り方が、急激に変化・再編されている最中であり、アマチュアの可能性が大きく開かれて影響力が増す一方で、プロは利益の長期継続が難しくなる、という「総セミプロ化」のような現象が粛々と進行しているように見えます。

一般の音楽業界では、かなり前から(一部除いて)CDの売上中心のビジネスモデルは崩壊していて、ライブ中心の収益構造にシフトしてきましたが、現在はコロナ禍でそれも封じられて、さらなる変革を迫られています。

前世紀までの「巨大プロモーターや有力事務所に所属して、テレビなどで煽って大量に売る」というやりかたは徐々に難しくなり、アーティストも個人個人で自立して発信活動をしながら、必要なら他の仕事もして複数の収入源を確保していく、という傾向はハッキリしてきていますよね。

芸術・芸能ジャンルでは、これからインターネットメディアを中心に新しいビジネスモデルがどんどん出て来て、淘汰・集約されていく事が予想されます。

このように、インターネットによるフラット化も良い面ばかりではないと思いますが、この大きな流れは誰にも止められないと思うし、今後、音楽・芸術の世界は徐々にプロ・アマチュアの垣根が無くなって流動化していくように思います。

フラメンコの世界への影響

インターネットの影響というテーマについて、全体的な話が長くなりましたが、後半はフラメンコの世界に対する影響と今後の予想など、自分の考えを述べたいと思います。

教室運営やライブの変化

日本のフラメンコの業界構造を考えると、教室運営(圧倒的に踊りが中心)と教室発表会含むライブ活動、というのが最も大きな柱であり、その事自体はそう簡単に変わらないと思いますが、インターネットの影響は徐々に進行していて、今回のコロナ禍をきっかけに一大転換期を迎える可能性はあります。

現状をみるとコロナが収束したとしても、世の中が完全に元通りになるのか?は不透明ですよね。

今までは、教室もライブも、一ヶ所になるべく大人数を集めてやるのが一番効率的に収益化できましたが、今後はそういうビジネスはやりにくくなるのか、やはり収益性重視ということで、そこに戻っていくのか?は現時点ではちょっと予測が難しいです。

一つ言えるのは、今後もインターネットメディアが力を増していくのは確実で、それをどう収益に繋げていくのか?というのは一つの大きなテーマだと思います。

そして収益は度外視してアマチュア活動に徹する場合でも、インターネットメディアを活用できる度合いによって、選択肢や発信力に大きな差が生まれるでしょう。

インターネットメディアの活用法

では、具体的にどのような形でインターネットメディアを活用していったら良いのか、考えてみましょう。

動画サイト

まずは最も影響力が大きいと思われる、YouTubeをはじめとした動画サイトについてです。

動画サイトは老舗のYouTubeをはじめ、ニコニコ動画、TikTok、さらにはSNSと一体になったWatch(Facebook)、IGTV(インスタグラム)などのサービスもあり、それぞれ特徴があります。

自分も実地で色々実験中で、動画サイトごとの細かいことは稿を改めることにして、今回は全体的な話をします。

学習ツールとしての動画サイト

YouTubeをはじめとしたインターネットメディアは、あらゆる学問や芸術の学習効率を飛躍的に向上させました。

フラメンコにおいても、YouTubeをはじめとした動画サイトは今や学習するのにも無くてはならないツールです。

動画サイト内でアーティスト名や形式名で検索をかければ、たくさんの動画が出てくるので、非常に役に立ちますよね。

アーティスト本人がアップしているものもあって、そこから直接コンタクトをとることも可能な時代です。

自分などは、そういう環境が想像もつかなかった時代からギターやフラメンコをやっているので、その威力の凄さをリアルタイムで体験していますが、人類にとって産業革命以降最大の変化なんではないかと感じています。

自分がフラメンコギターを始めた頃(1990年代前半)は、まだDVDすら普及しておらず、えらく画質の悪いVHSビデオを一時停止してギタリストの手を確認したりして、四苦八苦してコピーしていたし、そもそも映像化されているコンテンツの数が今と比べると極端に少なく、学習効率は劣悪なものでした。

人に習おうにも、当時、自分が弾きたかったようなものは日本では教えてくれる人がいなかったので、「何が何でもお金を貯めてスペイン行かなくては」という強力な動機にはなりましたが。

それに比べたら今はYouTubeやGoogle検索+Google翻訳で、かなり広範囲な情報を自宅から無料で見ることができます。

さらに、コロナ禍以降は配信ライブやオンラインレッスンが急激に拡充されて、スペインまで行かずとも本場のライブやレッスンを体験できるようになってきています。

動画や画面越しのやりとりだけではカバーしきれない部分は当然ありますが、それでも10~20年前から考えると信じられないような状況になってきていて、今の若い世代は、自分達が10年以上かけて身につけた事を、ごく短期間でマスターできる環境にあると思います。

今後はさらに、動画サイトをどれくらい活用できるか?で学習効率が全く違ってくるでしょう。

動画サイトでの発信

自分から発信する場合も、動画サイトは必須のツールです。

とくに踊りを含むフラメンコというフォーマットは動画でないと伝えられないことが多いと思います。

動画のアカウントにメールアドレスを登録しておけば、直接コンタクトをとってくる人もいて、新たな仕事に繋がったりもします。

ただ、それなりのクオリティーの動画を制作し続けるのは大変なことだし、YouTubeなどの動画チャンネルを育てて閲覧者を増やしていくのも、かなりの時間と根気がいる事である、ということは自分も痛感しています。

とくに人が集まりにくいニッチなジャンルでは、全く労力に見合わない、ということで辞めてしまう人が大半、という世界でもあるので、再正数・フォロワー数などをあまり気にせずに楽しみながら続ける、というスタンスも重要に思います。

配信ライブ

配信ライブは、コロナ禍以降に急激にクローズアップされてきたチャンネルで、リアルのライブと、一般のYouTube動画などの録画コンテンツとの中間的なイメージです。

ライブ動画配信サービスは各動画サイトで独自のサービスが提供されていますが、動画サイトを介さずに自前で配信する方法もとれます。

スペインでも配信ライブは急激に拡充されていて、現地に行かなくてもリアルタイムで本場のフラメンコのライブが見られる、というのは凄いことですよね。

今後、5Gのモバイルネット環境が整備されてくれば、配信ライブはさらに可能性を増す分野だと思いますが、現状はまだまだ問題も多いという印象です。

まず、機材を揃えるのが個人ではなかなか大変です。資金、知識の両方が要求されますので。

スマホのみでもできないことはないんですが、現状では画質と音質にかなりのクオリティーの違いが出てしまいます。

また、環境によっては回線速度や機材スペックが追い付かずにコマ落ちや音飛びが頻発するし、TV中継並みのクオリティーになるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。

収益化に関しても、単価を上げにくいのはインターネットメディアの宿命なのである程度仕方ないとして、決済システムの整備が追い付いていません。

まだ走り始めたばかりの分野なので、フロンティア的な楽しさはありますよね。今後に期待したいです。

オンラインレッスン

コロナ禍を契機として、フラメンコ業界でもオンラインレッスンが一般化してきました。自分もコロナ禍が本格化してきた2020年4月よりオンラインレッスンを始めています。

オンラインレッスン【後藤晃ギター教室】
フラメンコギタリスト 後藤晃のWebサイトです。「後藤晃ギター教室オンラインレッスン」についてご案内いたします。

オンラインの利点は、教える側も習う側もインターネット環境さえあればどこでもレッスンを行うことが可能、ということに尽きます。
教える側は世界中から集客できるようになるし、習う側も一気に選択肢が広がるでしょう。本場スペインのレッスンをリモートで受けることも可能な時代です。

オンラインのデメリットは、音質が悪かったり、カメラアングルに制約があったり、環境によって音や映像の遅れがひどかったりして、対面レッスンに比べると、きめ細かい指導が出来ない点です。

これはある程度割り切りが必要で、その人の環境でできる範囲のことだけやる、という感じになります。

オンラインレッスンは、仕組みとしては配信ライブに似ていますが、受け手は見るだけの配信ライブと違って双方向通信が基本なので、使用するアプリや機材が異なってきます。

オンラインレッスンでは、レッスンする側と受ける側で同じアプリを使う必要がありますが、良く使用されるのが、ZOOM・Skype・LINEビデオ通話の三つです。ZOOMであればグループレッスンも比較的スムーズかと。

次に使用する機材ですが、スマートフォンやタブレットのみでも最低限のレッスンは可能ですが、その場合は、かなりの制約を伴います。

画質に関しては、あまり高画質にすると逆に回線速度が追い付かなかったりするので、そこそこで良く、今のスマートフォンのカメラ画質なら十分です。
デスクトップPCの場合はWebカメラなどの外部カメラを接続することになりますが、Webカメラの場合は画質がピンキリなので、良いものを選んだほうがいいです。

問題は音質のほうで、スマートフォンやWebカメラ付属のマイクを使うと、細かいタッチのニュアンスが全く聴きとれなくなります(ギターの場合)。

ですので、収音はなるべくオーディオインターフェースと楽器用のマイクを使うのがベストですが、オーディオインターフェースが使えない環境の場合、スマホやタブレットに直結できる高音質マイクもありますので、そういうものを使うと良いです。

音を受ける側も、スマホやタブレットの内臓スピーカーだと音質が酷いので、せめて音楽用のイヤホンを繋ぐようにしましょう。

踊りのオンラインレッスンはスタジオにカメラとPCを設置してやることになると思いますが、ギター・歌のレッスンに比べると音質よりもカメラアングルを重視したほうが良さそうです。

そして、踊りながら自分の声を拾うために、ワイヤレス(Bluetooth等)のヘッドセットやイヤホンマイクを使用するのが、モニターも同時にできてベストではないでしょうか。
踊りの場合は、そうやって体を動かしながら快適にコミュニケーションをとれる環境を整えるのを優先するのが良いかと思います。

オンラインレッスンはコロナ需要で急にクローズアップされた感はありますが、もともと遠隔地でのレッスンが可能になるなど、対面レッスンとはまた別の需要がありました。

今はコロナ禍という機会があって、その便利さや特性を体感する人が一気に増えている段階で、今後、5Gの通信環境が整備されたり、機器のスペックが向上すれば画質・音質も向上するだろうし、コロナ収束後も、対面レッスンとは住み分けしながら伸びていくカテゴリーだと思います。

ブログやホームページ

ブログやホームページという形態は、インターネットの世界ではもはや古典的なものですが、個人が自分のやりたいことを自由に発信する、という意味では、まだまだ重要なチャンネルです。

今はSNSなどでも近い事が出来たりもしますが、SNSはフォロワーに対して一律に配信されるシステムが主流なので、投稿頻度・投稿内容・文章の長さによっては読みたくない人もいたりして、気を使うことも多いですが、自分のブログなら読みたい人だけがアクセスしてくるので、長文も掲載しやすいし、より深く自分の考えを伝える事ができるので、コアなファンを作りやすいと思います。

ブログやホームページは画像や動画をメインコンテンツにする事も可能ですが、文章コンテンツを増やすことでGoogleなどの検索エンジンからのアクセスを期待できる、というのも強みです。

ブログ&ホームページの欠点は、それ単体だとSEO(検索エンジンへの最適化)や文章を相当頑張らないと人を集めるのは至難ということです。

実際にやってみると分かると思いますが、特に最初はホントにビックリするくらい人来ないです。

SNS

Twitter、Facebook、インスタグラムなどのSNSは今や基本的な社会インフラになっています。

一言でSNSと言っても、捉え方によっては、かなり広範囲なものになります。

YouTubeやニコニコ動画やTikTokも「動画メインのSNS」と捉えることもできるし、主流SNSも動画配信機能を備えていたりするし、アメブロ・はてなブログなどのブログサービスはSNS要素もあったりします。

Lineもメッセンジャー機能がメインのSNSです。

逆にFacebookなどのタイムラインをブログのかわりに使う人も多いですよね。

このように、SNSが多機能化して、他のWEBサービスもSNS化することで、SNSの定義は曖昧なものになってきていますが、ここではTwitter・Facebook・インスタグラムといった主流SNSを想定してお話します。

SNSの特徴は、情報共有と拡散ということに優れていますが、個々の投稿は流し読みされがちで、余程興味がある内容でないと深く読まれないし、長文や頻繁な営業行為は敬遠される、という傾向はあると思います。

また、実社会と同様に社会性も重視され、友達サークルやご近所付き合い的なノリもありますよね。

主流SNSでは、写真や動画も使えるので、自分のコンテンツのPRやライブの告知などに使っている人は多いと思います。

SNS投稿は「いいね!」などの数で、世間の反応の良し悪しをリアルタイムで推測出来るのは最大のメリットじゃないでしょうか。

デメリットは投稿がすぐ流れてしまって、数日もするとその投稿は読まれなくなる、という賞味期限の短さと、普通、SNS投稿は「nofollow属性」になっているので、長文で頑張っても検索エンジンからの評価には繋がりにくい、ということです。

動画サイト、SNS、ブログ&ホームページにはそれぞれ得手不得手があるので、組み合わせるのが良いと思います。

ちなみに、自分のSNSの使い方はといえば、現状は、ひたすらブログや動画のコンテンツをぶん投げてるだけなので0点だと思いますがw←これ、もうちょいなんとかしたいんですが、今はブログ全力ですので。すみません。

既存の仕組みでの収益化は至難

動画サイト、ホームページ、ブログ、SNSなどのインターネットメディアの活用法に関して、自分の思うところを書きましたが「大変なわりに、ほとんどお金にならないんでしょ?」というのは一つの大きな問題ですよね。

収益化に関する考えも少し書いてみます。

インターネットメディアはYouTuberなどが職業として成り立つように、現在用意されている広告などのシステムで大きな利益を生み出すことも可能です。

しかし、フラメンコなどのニッチなジャンルで、となると広告収入だけでまともな収益にするのは至難ではないか?というのが自分自身で取り組んできた実感です。

YouTubeやGoogleアドセンスなどの広告は、単価が非常に安いため、動画なら月間で百万回単位の再生、ブログでも同様に月間で百万単位のPVが無いと、とてもではないけれど、普通の労働と比べられるような収益にはならないのです。

もちろん自分のサイトや動画チャンネルも、そうした数字には遠く及ばないし、現状から達成できるという想像すらつきません。

ですが、フラメンコなどのニッチジャンルのインターネット戦略の本命はそこ(大量のアクセスによる収益)ではなく、1日1人でも地道にファンを増やして、教室なりライブなりに来てくれるコミュニティを作ることにあると思います。

あとは、インターネットは本当に色んな人が見ているので、眼力のある関係者の目に止まれば、それがたとえ一人でも道が拓けたりするものです。

ニッチジャンルの収益化

今の世の中、よくわからない動画が突然バズって、配信している人物が一瞬持ち上げられたりしますが、最近はそういう事例が多過ぎて、ほんとに短期間で人気が終わってしまいますよね。

フラメンコをはじめとして、ニッチジャンルの人は、インターネットメディアを活用するにしても、そういうやりかたではなく、再正数や直接収益がなくとも、良質なコンテンツをアップして、ずっと興味を持ち続けてくれるマニア層を増やしていくのが王道であり、そうすることで、そのジャンル全体の底上げと活性化に繋がっていくのでは?と自分は思うのですが、収益も無いところに膨大な時間と労力をかけ続けるのは難しい事ですよね。

そのあたりの「制作の労力に対して、作り手の直接利益が少なすぎる」ということが、フラメンコなどのニッチジャンルにおけるインターネットメディア戦略最大の問題点でもあると思います。

――今回はフラメンコということからは脱線も多くなりましたが、インターネットメディアという例を通して「情報の重要性」というのが伝わったでしょうか?

そして、現在はインターネットの力によってスペインと日本、また個人の環境の差などに起因する情報落差は格段に小さくなってきています。
今後も、今まで情報落差によって付いていた差はどんどん小さくなっていくでしょう。

このことが、良いのか悪いのかはわかりませんが、世界はそういう流れですよね。

これからもインターネットメディアが力をつけていくのは確実なので、上手く活用して学習や発信に役立てていきたいものです。

次回からは、フラメンコの業界構造や、その中で個人がフラメンコ(とくにギター)に取り組んでいく方法論など、よりコアな話題に入っていきたいと思います!

フラメンコ音楽論 前回

スペイン人と日本人の言語・リズム感【フラメンコ音楽論47】
フラメンコ音楽論では、これから数回に渡り「日本人としてのフラメンコへの取り組み」というテーマで書きます。今回はスペイン人と日本人の違いについて全体的な話から、言語とリズム感の考察をします。

フラメンコ音楽論 次回

日本のフラメンコの業界的な話【フラメンコ音楽論49】
今、フラメンコ音楽論では「日本人としてのフラメンコへの取り組み」というテーマで書いていますが、今回は日本のフラメンコの業界的な話をしようと思います。

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