拡張CAGEDシステム【Webで学ぶフラメンコギター11】

今、「Webで学ぶフラメンコギター」では、フラメンコ奏法に即した左手のポジショニング理論として、コードフォームをベースに演奏を展開する「コードフォーム奏法」(自分が命名)を解説しています。

CAGEDシステム

前回は、コードフォーム奏法の基礎となる5つのコードフォームをやりました。

Eフォーム(6弦ルート、上方展開)
Aフォーム(5弦ルート、上方展開)
Dフォーム(4弦ルート、上方展開)
Gフォーム(6弦ルート、下方展開)
Cフォーム(5弦ルート、下方展開)

上記の5つが基本フォームで
Cフォーム→Aフォーム→Gフォーム→Eフォーム→Dフォーム→Cフォーム→……
という形でフォーム同士が連結され、指板を網羅するという概念を解説しました。

コードフォーム奏法の基礎【Webで学ぶフラメンコギター10】
「コードフォーム奏法」はコードフォームを基に様々なプレイを展開していく運指法ですが、今回は全ての基礎となる5種のコードフォームを学習します。

これは、一般的には「CAGEDシステム」と呼ばれているもので、ギター学習の基礎的な概念の一つです。

コードフォーム奏法では、このCAGEDシステムを基にして展開させていきますが、実際のコードやスケールなどの学習に入る前に、少しCAGEDシステムを拡張しておく必要性があると思い、前回の内容を補足する形で今回の記事をお届けします。

拡張CAGEDシステム

CAGEDシステムをベースに、実際にコードフォームを展開して、ベース音を押さえながら弾けるスケールフォームにすることを考えたところ、この5つの基本フォームのみでは少し大雑把すぎると感じました。

実際のポジショニングを考えると、基本の5フォームのみでは実質的に以下の2択になります。

  1. Eフォーム・Aフォーム・Dフォームは、人差し指でセーハしたり、ベース音を押さえたりして、人差し指で押さえているフレットより上のポジションに展開する
  2. Gフォーム・Cフォームは、薬指または小指でベース音を押さえて、薬指・小指で押さえているフレットより下のポジションに展開する(薬指ベースの場合は小指を使って1~2フレット上方まで使用可能)

実際にプレイしていると、正直これだけだと苦しい場面も出てきます。
とくに中指でベースを押さえたい場合ですね。

そこで、中指ベースの形をカバーするために今回考案したのが「拡張CAGEDシステム」です。

これは既存のCAGEDシステムの5つの基本フォームに、中指でベースを押さえることを想定した2つの追加フォーム(拡張フォームと呼ぶことにします)を設定することにしました。それが今回学習する「CAフォーム」と「GEフォーム」です。

以下、解説とともに、例としてメジャートライアドコードのコードフォームを図示します。
◎はルート音、●はコードトーン(M3とP5)です。

CAフォーム

CAフォームは、CフォームとAフォームの間に入るフォームです。

最低ルート音(基準音)を5弦上にとる形で、中指で最低ルート音を押さえて、そこから左右に展開させます。

CAフォームのコードの例
CAフォームのメジャートライアドコード
CAフォームのメジャートライアドコード
※実際の演奏では1弦2弦3弦の音は全部押さえず、選択的に1音か2音を使用する。

GEフォーム

GEフォームは、GフォームとEフォームの間に入るフォームです。

最低ルート音(基準音)を6弦上にとる形で、中指で最低ルート音を押さえて、そこから左右に展開させます。

GEフォームのコードの例
GEフォームのメジャートライアドコード
GEフォームのメジャートライアドコード
※実際の演奏では2弦3弦4弦の音は全部押さえず、選択的に1音か2音を使用する。

拡張CAGEDシステムのまとめ

フォームが5個から7個に増えて少しややこしくなってきたので、ここで一度、拡張CAGEDシステムをまとめておきます。
下の一覧表では、下に行くにしたがってハイポジションになります。

開始するフォーム(最も低いポジション)は押えるコードやスケールのルート音によって変わります。
例えば、ルート音がEならオープンのEフォーム、B♭なら1フレットのAフォームとなります。

Cフォーム(基本フォーム)
5弦薬指・小指ベースで下方に展開

CAフォーム(拡張フォーム)
5弦中指ベースで左右に展開

Aフォーム(基本フォーム)
5弦人差し指ベースで上方に展開

Gフォーム(基本フォーム)
6弦薬指・小指ベースで下方に展開

GEフォーム(拡張フォーム)
6弦中指ベースで左右に展開

Eフォーム(基本フォーム)
6弦人差し指ベースで上方に展開

Dフォーム(基本フォーム)
4弦人差し指ベースで上方に展開

Cフォーム

……

この「拡張CAGEDシステム」では、1つのコードやスケールに対して7種(3度音や5度音をベースにした転回形を考慮するともっと増えますが、現段階では扱いません)のポジショニングの可能性を提示できます。

しかし、実際には押さえるコードやスケールの種類、さらには個人の奏法の違いになどよって弾きづらいものもあるので、実用的なものは全ての可能性のうち半分くらいと思います。

拡張CAGEDシステムはポジショニングの基本的な考えとして理解していただきたいものですが、実用上はそこまで網羅的に暗記する必要は無く、自分の弾きやすいものを選択しながら、徐々にポジショニングのバリエーションを増やしていく、という感じで学習していくと良いと思います。

次回からは、今回学んだ「拡張CAGEDシステム」を基に、実際のコードやスケールのポジショニングを学んでいきたいと思います。

Webで学ぶフラメンコギター 前回

コードフォーム奏法の基礎【Webで学ぶフラメンコギター10】
「コードフォーム奏法」はコードフォームを基に様々なプレイを展開していく運指法ですが、今回は全ての基礎となる5種のコードフォームを学習します。

Webで学ぶフラメンコギター 次回

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