Facebook攻略【マイノリティのWeb戦略08】

「マイノリティのWeb戦略」は、フラメンコなどのニッチなジャンルの発信者がインターネットを介して新規の視聴者・ファンを獲得していくにはどうしたら良いのか?というテーマの連載ですが、現在のテーマは動画サイト・SNSの攻略法です。

前回はインスタグラムについて書きましたが、今回は前回紹介したインスタグラムの親会社であるMeta(旧Facebook社)が運営する世界最大のSNS、Facebook(フェイスブック)を研究しようと思います。

Facebookの概要

Facebookは2004年にサービス開始した世界最大規模を誇る老舗SNSで、運営元のFacebook社(現Meta社)は2012年にインスタグラムを買収して、以降はFacebookとインスタグラムの二方面作戦で展開しています。

Meta社としては、インスタグラムを「若年層向けビジュアルメディア特化型SNS」、Facebookを「全世代向け総合型SNS」という方向で運営しているイメージでしょうか。

近年、日本国内ではFacebookのユーザーが減っていると言いますが、世界規模で見るとアクティブユーザー数が29億人以上(参考までに、インスタグラムとTikTokが10億人、YouTubeが20億人程度)と、未だにぶっちぎりでトップの地位にあります。

Facebookのシステム的な特徴

Facebookは非常に高機能なSNSで、長尺動画にも長文投稿にもリンク埋め込みにも対応しているし、グループ・ページ・リール動画・ストーリーズといった仕組みも用意されていて、他のSNSに出来てFacebookに出来ないという事がほとんど見当たりません。

そんなFacebookですが、最近は日本国内での人気が凋落してユーザーの高齢化が進んでいるといいます。

Facebookのシステム的な特徴とともに、日本での人気凋落の原因について少し考察してみましょう。

実名登録が推奨されるシステム

Facebookが他のSNSと大きく異なる点は、実名登録を推奨するようなシステムだと思います。

居住地域や出身校を設定すると、同地域や同窓の人と繋がれたりするのですが、Facebookのコミュニティは、そういうリアルな社会的繋がりをベースとしているため、実名登録でないと信用が得られず、交流も広がりにくいという特徴があります。

自分のアカウントも、実名登録しているフラメンコのアカウントはリアル人間関係を中心に交流が広がりましたが、ハンドルネーム(BGM名義)で登録しているゲーム音楽演奏のアカウントの方は、ほとんど交流が広げられていません。

こういう実名登録推奨のシステムがフォーマルで固い印象を与え、日本の若い世代に敬遠される原因となっているのではないでしょうか。

若い世代は、より匿名性が高くて気軽な発信が出来るTwitterやインスタグラムに流れているように思います。

一方で、実名登録ベースというのは悪い面ばかりでもなく、リアル人間関係が反映された信頼性の高いコミュニティが形成されるので、ビジネスには適しているし、ライブや教室をベースとしたフラメンコ系コンテンツとの相性は良いのではないかと。

自分も様々なSNSに登録していますが、フラメンコ系のコミュニティという事だと、Facebookが一番盛り上がっていて投稿効果も高い印象です。

友達システムについて

Facebook独自のシステムとして、通常のフォロワーとは別に「友達」というものが存在します。

友達になると、相互フォローしている状態になり、友達一覧に表示されたり、共通の友達が多いユーザーがお薦めユーザーとして表示されたりするようになったり、投稿に関しても「友達まで公開」という括りがあったりと、通常のフォロワーよりも関連性の高いアカウントとして扱われます。

ただし、友達の人数には上限があり、現在は5000人までです。

この友達システムも、実名登録していないと友達申請も来にくいし、相手からの承認も得られにくいしで、Facebookの実名登録推奨な雰囲気を強化している要因になっていますよね。

Facebookの動画サービス

近年、Facebookはインスタグラム等と同様に、動画サービスの拡充に力を入れています。

従来からあるFacebookの動画投稿サービス(通常の投稿に添付する形)は120分までの動画を投稿可能で、タイムライン上でインライン再生されるのが特徴です。

また、Facebook内に「Watch」と呼ばれる投稿動画をまとめたプラットフォーム(Facebook版YouTube的なもの)も用意されています。

さらに最近になって、「ストーリーズ」と「リール動画」という2つの動画サービスが加わりました。

詳しくは下の「Facebook攻略」で書きますが、どちらもかなり拡散力のあるものですので、コンテンツ発信に活用したいところです。

Facebook攻略

ここからはFacebookの攻略法を考えてみますが、Facebookは非常に多機能なSNSであり、網羅的に解説しようと思ったら本一冊書けるくらいの文章量になりそうで、ここではとても書き切れません。

今回は、自分が実地で体験して、コンテンツ発信や視聴者増加に効果が高いと思えた手法に限定して解説したいと思います。

なお、ハッシュタグなどの基本的なことは、全プラットフォーム共通の攻略法として、こちらの記事にまとめてありますので、是非ご一読下さい。

友達申請で友達を増やす

どんなSNSでもフォロワー数を増やすのは大変な事なのですが、Facebookには友達申請という機能があるので、やり方によっては他のSNSよりも簡単に交流を広げることが出来ます。

他のSNSだとフォロワーを1000人にするのに年単位の時間がかかったりしますが、Facebookの友達(相互フォローに相当)1000人なら、頑張れば1か月かからずに達成出来ます。

一番早いのは、実名登録してリアルな友人知人に友達申請をして、そこから友達の友達へと友達申請を広げていく方法でしょうか。

気を付けたいのは、友達申請の際に、よほど親しい間柄でないかぎりは、丁寧な自己紹介と挨拶文(定型文コピペで良いので)を送ったほうが良いでしょう。

そういうところが若年層に敬遠されているのかも知れませんが、Facebookの友達申請はリアル人間関係と同等と考えておいた方が良いと思います。

長文投稿・URLリンク

Facebookの大きな特徴として、他のSNSに比べて長文投稿に適している、という事があります。

Facebookの投稿可能文字数は60000文字と、ほぼ無制限に近いもので、URLもサムネイル画像付きでリンクしてくれるし、ハッシュタグにも対応しています。

Twitter等はそもそも短文しか投稿できませんし、インスタグラムだとキャプションまでは全部見てもらえない確率が高いのですが、Facebookの場合「ビジネス向け・年齢層高め」というイメージ通り、長い文章に免疫のあるユーザー層が集まっているので、長文も比較的読んでもらいやすいのではないでしょうか。

ですので、Facebookへの投稿は文章を丁寧に書いて、関連URLやハッシュタグもしっかり付けたほうが良いと思います。

ちなみに、サムネイル付きで表示されるURLリンクは、1つの投稿につき1つまでなので、URLを複数付ける場合は、投稿ボタンを押す前に希望のページがリンク表示されるまで、リンク欄の「×」ボタンを押して表示リンクを切り替えるようにしましょう。

グループに参加する

Facebookには「グループ」と呼ばれるコミュニティシステムがあって、同じ趣味を持つ人や同業者、ご近所の人などと繋がることが出来ます。

例えば、ギター関連だけでもFacebook内に100を超えるグループが存在し、大きなグループになると数十万人単位の参加者がいます。

そういうグループに参加してグループページへコンテンツを投稿すれば、友達やフォロワーではないグループメンバーに対しても自分の投稿が公開されるので、新たな視聴者に出会える可能性が開かれるでしょう。

とくに友達やフォロワーが少ない段階では、自分のタイムラインに投稿するよりも、グループへ投稿するほうが拡散効果が高いのではないでしょうか。

そして、グループには基本的にそのグループテーマに興味のあるユーザーしか居ないので、コンテンツ投稿だけしていても反応が悪くなることが少ない所もポイントです。

Facebookページを開設する

Facebookには「ページ」という仕組みも用意されていますが、これは、Facebook上に自分のホームページを開設出来るイメージですね。

自分は独立したブログも持っているし、最初はFacebookページを作るメリットが今イチわからなかったのですが、実際に運用してみるうちに以下のようなメリットを感じるようになりました。

  • プライベートとフォーマル、あるいはフラメンコとゲーム音楽など、投稿をテーマ毎に分離することで、Facebook内での活動が整理しやすくなる
  • テーマ毎に特化したページを作ることで、それに興味を持つ人のアクセスを呼び込みやすくなる
  • ネットショップを開設したり、ページ内にあるコンテンツのアクセス状況の分析が出来たり、といった便利なオプションが使えるようになる
  • ページ管理者は複数人設定できるので、複数人での共同作業が可能

そして、FacebookページはFacebookの友達に一括でフォロー要請(いいね!リクエスト)を出来るのが最大のポイントですね。

友達が1000人いれば、ボタン一つで1000人に対して一括でフォロー要請のメッセージを出すことが出来て、それを受け取った人が承認すれば、ページのフォロワーになってもらえるのです。

さらに、ページの管理者が複数いれば、管理者それぞれの友達を呼び込むことが出来るので、一夜にしてページのフォロワーを大量に増やすことも可能です。

こういうものって、普通は一人ずつ地道にフォロー要請するようなシステムにしているのが普通なのですが(スパム対策ということもあるでしょう)、そんな中で、この「友達一括勧誘システム」はとてつもない威力なのではないかと。

ただし、一度に同時に出せる申請数は1300人程度(一年半前時点の自分のアカウントの場合)で、短期間にあまり沢山やるとアクセス制限を食らうようで、自分も1週間ほどフォロー要請が出来なくなった事があります。

ストーリーズはインスタ経由で

ストーリーについては、前々回のTikTokや、前回のインスタグラムの時も解説しましたが、Snapchat(アメリカの若年層に支持されている写真チャットアプリ)発祥の「24時間で消える1画面投稿機能」で、画像やショート動画をデコレーションして使うものです。

Facebookにもストーリーの機能があり、「Facebookストーリーズ」と呼ばれています。

Facebookのストーリーズは、画面上段の目立つところに縮小表示で掲載されるので注目を集めやすくなっています。

FacebookのストーリーズはPCからも投稿出来るのですが、知っておいた方が良い小技として「先にインスタグラムのストーリーをアップして、それをFacebookにシェアする」という技をご紹介しましょう。

Facebookのストーリーズには外部リンクを設定する機能が無いのですが、インスタグラムの「リンクスタンプ」を使って外部リンク設定したストーリー投稿をFacebookにシェアすると、リンクスタンプが生きたままFacebookのストーリーズに反映されます。

この技を使うことで、Facebookでも外部リンク付きのストーリーズ投稿が可能(ただしPCから見た場合はリンクは無効になる)になるんですよね。

また、一回の投稿でインスタグラムとFacebook、両方のフォロワーに公開されることになるし、一石二鳥の優れ技なのではないでしょうか。

コンテンツ拡散はリール動画を活用

TikTokへの対抗としてインスタグラムが始めたリール動画(Reels)ですが、2022年2月からFacebookでも利用可能となりました。

Facebookのリール動画は、システム的にはインスタグラムのリール動画と似ていて、以下の点は共通しています。

  • 投稿はスマホアプリからしか出来ない
  • 60秒までの動画に対応
  • 専用セクションに表示される
  • 友達やフォロワー以外にもリーチできる

一方、インスタグラムのリール動画との相違点ですが、大きいところは以下の4点です。

  1. キャプションにURLを入れるとリンクされる
  2. キャプションは改行が不可
  3. カスタムサムネイルは使えない
  4. 文字入れのフォントサイズが変更できない

こんな感じで、2.3.4.の3点はインスタグラムのリール動画に軍配が上がるのですが、1.の「URLリンク可」というのが大きいと思います。

ただ、リール動画再生時にキャプション全文を表示させるには、スマホの場合は動画下段にある「さらに表示」を、PCの場合、横にある「概要」ボタンを押さないといけないので、誘導効果はそこまで高くないのかも知れません(現在調査中)。

再生数の伸びやすさに関しては、インスタグラムのものほど爆発力は無いのですが、そのかわり一定の再生数が担保される感じで、どんな動画を出しても安定した再生数が得られています。

短期的な再生回数を類似サービスと比較すると、以下のようなイメージです(2022年8月時点で自分のアカウントの場合)。

インスタグラムのリール>>Facebookのリール>YouTubeショート>TikTok

Facebookのリール動画は、URLリンクが可能な上に再生回数も安定しているので、コンテンツ拡散ツールとしてかなり優秀なものだと考えられます。

今回のまとめ

今回は、世界最大の老舗SNSであるFacebookの攻略法を考察してみました。

Facebookは「実名登録」「ビジネス向き」「平均年齢高め」と、固いイメージもありますが、使いこなせばこれほど高機能なSNSは他にないし、とくにニッチジャンルの芸術・芸能関連においては強固なコミュニティが形成されやすく、他のSNSより集客効果も高い実感があります。

自分のブログやYouTubeのアクセス流入元を調べてみても、SNS関連ではFacebookからのアクセスがトップですし、自分としては一番お薦めしたいSNSです。

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