ゲーム音楽演奏について【近況と活動方針2021年春号】

このブログでは3か月に1度、近況報告と活動方針の記事を書いていますが、前回は昨年12月に年末特集号として、2020年のまとめと2021年の大まかな方針を書きました。

あれから3か月が経過しましたが、自分の活動方針は前回書いたものからほとんど変わっていません。

そこで、今回は自分のもう一つの活動である「ゲーム音楽演奏」について書いてみようと思います。

純フラメンコとゲーム音楽演奏のバランス

今はコロナ禍ということがあってインターネットでの活動に注力していますが、「後藤晃のフラメンコギターブログ」(当ブログ)と「ゲーム音楽をソロギターでひたすら弾くブログ」という2つの活動(それぞれYouTubeの活動を含む)を、ほぼ同じくらいの時間配分でやっています。

ゲーム音楽演奏は趣味の活動だし、フラメンコの同業の人から見ると謎の活動なんだろうと思います。

時間が足りていない自分の状況で、そういう活動に大きな時間と労力をかける行為は理解できないのかもしれません。

「ゲーム音楽演奏を減らせば、本職のフラメンコギターの活動、もっと出来るんじゃないの?」と思われる方も多そうで、実際にそういう疑問を投げかけられることもあります。

自分がゲーム音楽演奏に力を入れている一番の理由は「好きだから」「楽しいから」ですが、その他にも色々思うところがありますので、今回はそれを書いてみます。

自分の音楽歴とルーツミュージック

今、フラメンコ音楽論で書いていますが「日本人としてのフラメンコへの取り組み」というのは、以前からずっと模索してきたテーマです。

ギターを始めてからフラメンコに辿り着くまでに傾倒していたロックやジャズも、もちろん大きなルーツではありますが、どちらも欧米が本場の文化だし、実際、ロックやジャズをやっていた時は海外のアーティストのコピーばかりやっていました。

その時期、オリジナル曲も書いていましたが、経験と知識が足りなすぎて世に出せる水準に達する前にフラメンコギターに転向。それから10年間くらい、今度はスペイン人アーティストのコピーに精を出すことになります。

スペイン留学から帰国後、2000年代に入ってからは「日本人としてのフラメンコへの取り組み」ということを強く意識するようになり、再びオリジナル曲を書き始めたり、フラメンコPOPバンド「Galeria Rosada」でJ-POPとフラメンコの融合に挑戦してみたり、色んな音楽を採譜してソロギターアレンジして弾いたりしていました。

フラメンコPOPグループ「Galeria Rosada」の活動紹介

フラメンコポップバンド「Galeria Rosada」での挑戦
2005年から2008年頃に自分がやっていたフラメンコポップグループ「Galeria Rosada」の紹介をします。活動の経緯やサンプル音源などを掲載しました。

そういう思考の流れで、フラメンコギターをやりつつも「自分の音楽ルーツ」という事を意識するようになったんですが、とあるキッカケがあって浮上してきたのが子供時代から20代の頃に親しんだ「ゲーム音楽」でした。

「とあるキッカケ」からゲーム音楽演奏ブログ開設までのいきさつは、こちらの記事の後半に書いていますので、興味ありましたらどうぞ。

詳しいことは上の記事を読んでいただきたいのですが、結果として2016年秋から1年ちょっとの間にゲーム音楽300曲採譜ということになり、それはギターへのモチベーションを大きく上げる事に繋がり、2018年からのギター活動再始動の起爆剤になって行ったのです。

――ゲーム文化は日本が世界に誇るカルチャーだし、日本人の日常生活に根付いていますよね。

日本人のオリジナルな音楽ということだと日本古来の邦楽などが思い浮かびますが、自分の生活歴や音楽ルーツに伝統的な邦楽というのは無いわけで(盆踊りくらいか?)、ゲームやアニメ、漫画などのサブカルチャーのほうが自分にとっては、より身近でリアルな日本文化でした。

そんな思考を経て形成された「自分のルーツとリンクした活動がしたい」という動機と、自分自身が夢中になって楽しめる方向性が自然な形で合致したのが「ゲーム音楽演奏」だった、というわけです。

自分の世界を広げる鍵……かも知れない

フラメンコギター×ゲーム音楽というコンセプトは、まだまだ実験中で練れていない部分もありますが、結果的には「純フラメンコやオリジナル曲だけやっていたら関わり合いにならないだろう層からの支持」という手応えも感じているし、何より自分自身がめちゃめちゃ楽しいので、本職のフラメンコギターと同じくらいの熱量と時間をかけたいと思っています。

つい熱く語ってしまいましたが、今、2つの活動を少々無理しながらも推し進めているのは、①「日本人としてのフラメンコへの取り組み」という自分の長年の葛藤にヒントを与え、②新しいリスナー層との出会いをもたらし、③今後、自分の音楽をやっていく上でも重要な土台になるだろう、という期待があるからです。

――今後も2つのブログを軸に、ギターの活動を頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします!

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