今回のファルセータ動画はブレリアのPart8です。
2つとも2018年7月に発表した自作曲「Individual Flamenco」からの抜粋になります。
Individual Flamenco
なお、ブレリア形式については以下の記事で解説しています。
ブレリア形式解説
オリジナル曲音源制作について
このブログを始めたのは2018年7月12日のことですが、それから間もなく「Individual Flamenco」(2018年7月16日公開)と「Tango de Azul」(2018年7月23日公開)の2曲をアップしています。
元々このブログは、当時録音中だったこの2曲を公開する場を設けるために始めたようなものでした。
当時は手持ちの自作ファルセータやオリジナル曲を音源化して活動再開の足がかりにしたくて、週に1曲というハイペースで制作していましたが、このすぐ後、2018年7月下旬から自分自身の生活環境の変化によって制作の時間が無くなってしまい、中断を余儀なくされました。
この時期(2018年春から夏)は短期間に色んな事があり、かなり大変でした……。
2か月後、2018年9月下旬になって状況が少し落ち着いたので音源制作を再開したものの、制作時間がとれないのは変わらないために大幅にペースダウンしての再開で、結局、自作曲音源の制作は2018年いっぱいで一旦中止にしました。
そして、これからの時代は音源より動画のほうが良さそうに思えたので、フラメンコギターのコンテンツはYouTubeを使ったファルセータ動画にシフトして、それまでに発表した4曲の音源もMV化してYouTubeにアップし直しています。
そんな経緯でしたが「Individual Flamenco」と「Tango de Azul」の2曲は、自分のフラメンコギタリスト活動再開の第1弾として制作した思い出深い音源です。
「Tango de Azul」のほうは既にいくつかのファルセータを演奏動画化していますが「Individual Flamenco」のほうはまだなので、ここらで演奏動画化しておこうかと思いました。
今回の演奏について
原曲の詳しい解説などは、上のほうに掲載した「Individual Flamenco」の曲紹介記事に書きましたが、転調が4回くらい入る凝った作りの曲です。
今回演奏するのは、終盤のポルアリーバ(Eスパニッシュ調)で演奏しているセクションから2つのファルセータを抜粋していますが、繋げて切れ目なく弾いているし(原曲のアレンジもそうなっています)、1つの長いファルセータ(2つ合わせて18コンパス)と捉えてもらっても構いません。
ここでは2つのファルセータということにして、別々に解説いたします。
1つ目のファルセータ【オリジナル】
1つ目のファルセータは8コンパスのサイズで、最初は9拍目の裏から入って6拍目に解決する少し変わったアルペジオパターンから入っています。
途中出てくるAaugコードは、これを作った時点(2004年頃)では、恐らく自分しか使わないコードだと思うんですが、自分の作曲の癖であり、凄く好きな響きです。
続く5コンパス目からのセクションも9裏から入って6に解決するフレージングにしてます。
最後の8コンパス目は、親指のキメでEコードまで落として解決させていますが、最後は普通に10拍目で締めています。
たまにノーマルな感覚に戻す箇所が無いと、聴く側に伝わりにくくなってしまうかも?というのはありますよね。
2つ目のファルセータ【オリジナル】
2つ目のファルセータは、解放弦を利用した怪しいテンションコードから入っています。
コードでいうとE7系ですが、ベースが3度のG♯で、テンションにはGナチュラル音(♯9)も入ってます。
その後コード進行パターンが変わって、FmM7を絡めた3拍単位のアルペジオ→4コンパス目後半からアウフタクトして入る親指フレーズへと突入します。
最後のところ(10コンパス目)は、原曲では、ここからイントロの再現部としてAマイナーのファルセータが入っていますが、今回はAマイナーキーに転調だけして余韻を持たせる形で終わらせました。
ちなみに最後のコードはAm69ですがD13という解釈も出来ますよね。
まぁ、フラメンコのコード進行は一般的な理論から導かれたものではない場合が多いので、コードネームも参考程度ですが。
今回のファルセータは2つとも、12拍子カウントでいうと8拍目か9拍目から入って、次のコンパスの6拍目に解決する「コンパスまたぎ」のフレージングを多用しているのがミソです。
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