宅録=ホームレコーディングの基本【DTM・機材解説08】

DTM・機材解説では前回、DAWでの音楽制作の流れを解説しましたが、DTMの基礎的なことはご理解いただけたのではないでしょうか。

DAWによる音楽制作の基本【DTM・機材解説07】
久しぶりのDTM・機材解説の記事ですが、これからDAWを使った音源制作のやり方を解説していきます。今回はまず、DAWでやる作業の全体の流れを把握しましょう。

これからDTMの各プロセスごとに解説をしていきますが、今回は楽器奏者や歌手にとって重要なレコーディングについてです。

宅録とは?

ミュージシャン用語で「宅録」というのがありますが、自宅録音=ホームレコーディングということで、自宅で歌や楽器の演奏をレコーディングすることを指します。

DTMが普及するまでは、レコーディングというとレコーディングスタジオに行ってプロのエンジニアにやってもらう、というのが普通で、アルバム一枚ウン百万円だとか目玉が飛び出るようなコストがかかるものでした。

一方で宅録=ホームレコーディングというスタイル自体はかなり昔からあって、前世紀までは宅録と言えば、主にアマチュアがカセットMTR(マルチ・トラック・レコーダー。市販のカセットテープに多重録音が出来る)などを使って自宅でデモ音源などを制作するようなイメージでした。

その頃(1990年代以前)は宅録機材も、4chカセットMTR、ダイナミックマイク、リズムマシーン、電子キーボードというのが標準でしたよね。

レコーディング用のコンデンサーマイクは非常に高価だったし、そもそもカセットMTRの環境では、そんなものを持っていたとしても、全く活かせなかったです。

ちなみに、MIDI音源とシーケンサーが一般に普及したのは1990年代から(ローランドのSC-55/88シリーズはこの時代の象徴でした)で、打ち込みに関してはそのあたりから自宅で作れる物のクオリティーが急激に上がってきましたが、宅録中心の制作ということだとスタジオ録音のクオリティーには遠く及びませんでした。

そういう状況が変わってきたのは2000年代に入って、PCでのレコーディングが一般化して以降です。

  • PCの高性能化
  • DAWの進化とDTMの普及
  • オーディオインターフェースの高音質化
  • 普及価格帯のコンデンサーマイクの品質向上

こういう要因から、宅録のクオリティーはどんどん向上し、現在では、それなりの録音技術があればスタジオレコーディングに肉薄できるレベルにまでなってきています。

そして2020年からのコロナ禍の影響で、自宅でのレコーディングの需要は激増していて、宅録の普及・進化はさらに加速しています。

今までレコーディングスタジオを使って高いコストをかけていたプロアーティストも、今回のコロナ禍をきっかけに自宅での制作を経験することで、一気に宅録派が増えそうに思います。

宅録のメリット

宅録の最大のメリットは、場所代を気にせずに自分が納得するまで、自分のペースで作業できる事です。

宅録はスタジオ録音に比べてデメリットも多いですが、この一点が大きすぎるので、自分は以前から宅録を重視して、機材を調べたり、音作りの試行錯誤に時間を使うようにしていました。

一方、宅録のデメリットは以下のようなものです。

  • 機材や技術がショボいと良い音質は望めない
  • 雑音や部屋鳴りが入りやすい
  • 原則セルフオペレーティングなので、DAWの操作に習熟しないと演奏に集中出来ない
  • 手軽に録音できるので、やたらとテイク数が増えてしまう
  • 自宅という環境のせいで集中力の維持が難しい場合もある

こんなデメリットはあると思いますが、コストを気にせずに制作に没頭できるというのは、これらを一瞬で打ち消すメリットだし、これからも機材の低価格化と高音質化は進むと思うので、宅録派はどんどん増えていくでしょうね。

マイク録りとライン録り

レコーディングの方法は大きく分けると、マイク録りとライン録りの二種類があります。

マイク録り
歌や生楽器の演奏をマイクで集音してPCに録音

ライン録り
エレキギター、エレアコなどを含む電気楽器・電子楽器や外部機器など、電気的な出力が出来る機器をインターフェースに直接繋いでPCに録音

ライン録りのほうは、接続方法とか入力レベルの調整に気を使うくらいで、そこまで技術的な差は出ませんが、マイク録りは技術と経験の世界であり、録音技術の差が顕著に出ます。ですので、ここではマイク録りを中心に解説します。

宅録に必要な機材

PCを使った宅録に必要な機材は以下のようなものがあります。

パソコン

PCが無ければ始まりません。
宅録自体はタブレットやスマホのみでも不可能ではありませんが、使える機材・ソフトウェアが大幅に制限される上に作業効率も落ちるので、本格的にDTMをやるならPCは必須です。PCの選び方はこちらの記事を参考にしてください。

DTM用のPC【DTM・機材解説05】
DTM・機材解説シリーズでは、今までヘッドホンやマイクなど音響機材を中心に扱ってきましたが、今回はDTMに適したPC環境ということを考えてみます。

DAW

自宅での音楽制作の中核を担うDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)と呼ばれる音楽制作ソフトです。DAWの選び方はこちらの記事を参考にしてください。

DAW(音楽制作ソフト)について【DTM・機材解説06】
DTM・機材解説 第6回はDAW=音楽制作ソフトの解説です。DAWも色んなものが出ていますが、今回は代表的なDAWの紹介とDAWの選び方を解説します。

オーディオインターフェース

PCに音を取り込んだり、高音質で再生するのに必要な機材です。オーディオインターフェースの選び方はこちらの記事を参考にしてください。

オーディオインターフェイスについて【DTM・機材解説01】
自分は録音エンジニア的な仕事もしていますが、これから企画の一つとして機材やソフトウェアの解説もしていきます。今回はオーディオ・インターフェイスについて。

モニター用ヘッドホン

PCから出る音を聴いたり、レコーディングのときにクリック音やオケをモニターするために必須です。ヘッドホンの選び方はこちらの記事を参考にしてください。

モニターヘッドホンについて【DTM・機材解説02】
一年ぶりくらいですが機材の解説記事です。今回はモニターヘッドホンについて。自分も使用しているMDR-CD900ST、CPH7000、ATH-M40xのレビューも。

接続ケーブル

接続ケーブルが無いと機材同士が接続できません。接続端子には色々種類があるので、適合するもので、必要な長さのものを揃えます。

ケーブルの長さが長すぎると、僅かですがノイズが大きくなったり出力が落ちたりすることもあるので、取り回しに困らない範囲でなるべく短いものを使います。

また、芯線の絶縁が甘かったりコネクター部分の作りが雑だとノイズを発生したりするので、信頼できるブランドのものを買ったほうが良いです。

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CLASSIC PRO ケーブル・コネクター各種 一覧
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――ここまでは宅録をやらなかったとしても、DTMをやるには絶対に必要な機材で、ここまで揃えれば打ち込みとライン録りによる音楽制作は出来ます。マイク録りをするなら、さらに以下の機材を揃えます。

コンデンサーマイク

楽器や歌を収音するマイクは宅録では最重要な機材です。コンデンサーマイクの選び方はこちらの記事を参考にしてください。

コンデンサーマイクについて【DTM機材解説04】
DTM機材・ソフトウェア解説の第4回は、ホームレコーディングに使うコンデンサーマイクについてです。定番マイクや自分の使用マイクの解説もしています。

マイクスタンド

マイクを演奏しやすい位置に固定するマイクスタンドは、しっかりしたものを用意しましょう。宅録だと座った状態での録音が多いだろうし、スペースの関係であまり大きなものは邪魔になるので、ショートブームタイプやデスク固定型などのコンパクトなものがお奨めです。

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マイクスタンド 一覧
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――ここからは、必須ではないけれど持っていた方が良い機材です。

リフレクションフィルター

宅録では環境によって部屋鳴りしたり、雑音を拾いやすくなったりするので、そういう時に試してみたいのがリフレクションフィルターという機材です。

マイクの周囲を吸音材で囲って、レコーディングブースで録ったような、残響やノイズが少ないクリアな音を実現しようというアイテムですが、効果のほうは条件によって劇的に効果ある場合と、あまり効果が感じられない場合とあります。

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リフレクションフィルター 一覧
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モニタースピーカー

モニタースピーカーはPCから音を出すのに必要です。
モニターヘッドホンがあれば音を聴くことは出来ますが、ミキシング・マスタリングや、複数人数で作業するのにスピーカーはあったほうが良いです。

宅録では、録音しながらアレンジを推敲したりする時に、ずっとヘッドホンだと疲れるのでスピーカーで音を出しながら楽器を弾いて確認したい場合だとか、複数人で録音結果を確認するのにスピーカーで鳴らしたい時とか、結構あるんですよね。

自宅用にある程度の大きさのものを一組用意するのと、持ち運び用に最低限の音質・音量を確保できる小型のものを用意すると便利です。

モニタースピーカーについてはこちらの記事で解説しています。

モニタースピーカーについて【DTM・機材解説03】
DTM・機材解説シリーズ第3回は、モニタースピーカーについてです。自分も使っている非常にコストパフォーマンスに優れたスピーカーの紹介もしています。

録音の手順

では、宅録の基本的な流れを解説します。
なお、使用するDAWによって細かい手順は異なりますが、大きな流れは同じです。

  1. 機材をセッティングしたらPCとDAWを起動する
  2. DAWを録音待機状態にしたらファントム電源を入れて、マイクの音が来ているかモニターヘッドホンと画面のレベル表示で確認
  3. マイクセッティングと録音レベルを微調整する
  4. 録音したいトラックを選択して、クリックやバックトラックをモニターしながら録音する
  5. プレイバックして録音を確認する

あとは4と5を繰り返してどんどん録音していきますが、セッティングや録音対象が変わったときは3に戻ります。

レコーディングで目指すべき音とは?

まず、レコーディングで目指すべき音の定義ですが「なるべく余分なノイズや残響などを排除して、原音の成分のみを、なるべく大きなレベルで録る」ということです。

よく勘違いされる方がいるんですが、市販のCDなどはエフェクトなどで加工済みのものなので、そういう音をイメージされると大分違うことになってしまいます。

レコーディング段階ではリバーブ成分などは邪魔にしかならないので「なるべくドライでシャープな音」「あとでエフェクト加工しやすいフラットな音」「その楽器本来の音色が脚色なく録れている」というのが理想です。

市販CDの音を想像されていると、物凄く地味でショボい音に感じるかも知れませんが、この段階ではそれで良いのです。

音を豪華に、煌びやかにするのは、あとでエフェクトでいくらでも加工できるし、他のパートとの調整のしやすさを考えると、残響や干渉成分は極力無いほうが良いです。リフレクションフィルターを使うのも、ノイズと残響の低減という目的ですので。

なるべく大きな録音レベルで録音するのも重要ですが、これについてはこの後の録音レベル調整の項目で解説します。

レコーディングは本当に微妙な技術と経験の世界であり、録音対象や、使用マイクや、録音に使う部屋によってベストなやり方は変わってくるものです。

最終的には個人の好みの問題にもなってくるので、各自で試行錯誤してもらうしかないのですが、ここではそこに至るまでの基本的な事を解説します。

マイクの立て方

まずはマイクのセッティングですが、実は一番難しいところです。

録音対象やマイクの機種によってベストのマイキングは変わってくるので、耳を頼りに試行錯誤するしかありません。ここでは、最低限知っておくべきことを解説します。

まず、マイクスタンドのネジなどはしっかり締めて演奏中にグラグラしないように固定します。

マイクの向きは、ダイアフラムの正面に音源が来るようにするのが基本です。

ラージダイアフラムのサイドアドレスのコンデンサーマイクの場合、ダイアフラムが横向きに付いているため、普通はマイクを縦に立てるか、上から吊り下げる形で、マイクの真横から音が入るようにします。前と後ろを間違えると感度が悪くなるので注意してください。

スモールダイアフラムのコンデンサーマイクは棒状の形をしているものがほとんどですが、先端部にダイアフラムが入っていて正面から音を拾うようになっています。普通のダイナミックマイクと同様に正面からマイクの先端を音源に向けて録ります。

ラージダイアフラムでもスモールダイアフラムでも、録音対象によっては少し角度をつけたほうが自然な音で録れたりするので、距離や角度、狙う場所など、色々試してみてください。

マイクとの距離については、次の「近接効果」の章で詳しくやります。

近接効果に注意

マイク録音では「近接効果」に注意を払ってください。
近接効果とは、音源がマイクに近付くほど、低音域が強く録音されるというものです。

近接効果が強すぎると低音域が強調されすぎて、耳で直接聴いた音とかなり違って聴こえます。

逆にマイクが遠すぎると、締まりの無いボヤけた音になる上、マイク入力レベルを上げなければならないため、周囲のノイズも拾いやすくやります。
ですので、録音レベル調整はマイクの近接効果を込みで調整する必要があります。

マイクの機種によって近接効果の程度は異なりますが、ライブなどで使うダイナミックマイクに比べて、レコーディング用のコンデンサーマイクは近接効果が強く出ます。

ダイナミックマイクの感覚で、マイクから1cmとか数cmとか、超オンマイク(ダイナミックマイクは感度が低いので、ライブではそれくらい近付かないと回りの音も拾ってハウリングしたりする)でレコーディングしている人をたまに見かけますが、大抵、低音が強くなりすぎてコンデンサーマイクの持ち味である繊細な高音域を殺してしまってます。

録音対象とマイクの機種によりますが、一般的にマイクと音源の距離は10cm~50cmくらいにするのが良い結果になると思います。
空気感や残響成分も録りたい場合は1mくらい離す場合もあります。

マイクにローカットスイッチが付いている場合は、オンにすることで近接効果とフロアノイズを軽減できるので、その分、音源とマイクを近付けて、繊細なニュアンスや迫力ある音圧感で録ることもできます。

ギターやボーカルはローカットが有効なことが多いですが、ベースや低音系の打楽器はスカスカになるのでローカットは使わずに近接効果だけで調整します。

録音レベルの調整

録音のクオリティーを上げるには録音レベルの調整もかなり重要です。

録音レベルが大きいとS/N比(原音とノイズの比率)やダイナミックレンジ(最小音と最大音の音量差)で有利になります。

原音が十分な音量で録れていないと、ミキシング時に音量を上げなければならないんですが、その時にノイズも一緒に大きくなってしまって、そういうパートが増えると全体のサウンドが濁ってきてしまいます。

DTMの場合はオーディオインターフェースのマイク入力のゲイン調整ツマミで行いますが、楽器や声を出しながら最適なところに調整します。

その時、PCの画面やオーディオインターフェースのレベルメーター(付いていれば)で確認しながらやりますが、音量が大きすぎるとクリッピングといって、音割れが発生します。クリッピングするとPC画面やオーディオインターフェースのレベルメーターが振り切れて赤く表示されたりするので、クリッピングしたら入力レベルを少し下げます。

理想は最大音量時に、ぎりぎりクリッピングしないレベルに調整することですが、演奏姿勢の変化などからマイクとの距離や角度が変わったりするので、少し余裕をもったレベル(ベストよりやや小さめ)にしておくのが良いでしょう。

論理的には今言った通りですが、マイクや楽器によっては録音レベルを抑え目にしたほうが聴覚上良い結果になる場合も多々あるので、なかなか難しいものです。

また、当然のことながら、録音対象が変わったり、マイクとの距離や角度が変わったら、録音レベルも再調整が必要になってきますが、少し演奏位置が変わる度に再調整というのも大変なので、どれくらいの条件変化があったら録音レベル再調整するか?というのは、再調整の手間と欲しい録音クオリティーを天秤にかけて判断することになります。

自分の場合、演奏動画制作のときはかなりアバウトです。
少し小さめのレベルに調整しておいて、マイクとの距離も大体おぼえておいて、レベル調整無しでいきなり録画したりしますが、そのやり方でも、今までそんなに酷いことにはなってません(と思う)。

音源作品として聴かせるようなもののレコーディングだと、もっと神経を使いますが。

――宅録のコツとしては、今書いた「マイクの立て方(近接効果も考慮)」「録音レベル調整」の二つが最重要なんですが、他にも幾つか気を付けるべき基本的な事があるので書いておきます。

スピーカーへの出力を確認

レコーディング時にはスピーカーへの出力を必ず切っておきましょう。
録音時にスピーカーから音が出ていると、それも一緒に録音してしまって音が濁ります。

当たり前の事なんだけど、以外とやらかし率が高い事なので必ず確認する癖をつけましょう。

演奏姿勢

演奏中は、なるべく演奏姿勢を一定に保ってマイクとの距離や角度を一定になるように気を付けます。

高感度なコンデンサーマイクは少し距離や角度が変わるだけで音質・音量が変わってしまうので、後から編集する場合も考えて、なるべく均等な音質で録音できるのがベストです。

足を踏みながらの演奏

自分もよく悩む問題ですが、足でリズムを取りながら演奏すると、足の音をマイクが拾ってしまったり、足を踏んだ振動がマイクスタンドの支柱を伝って録音に悪影響を及ぼしたりすることがあるので、録音クオリティーに拘るなら足は踏まずに演奏したほうが良いです。

ただ、足を踏まないとリズムが取りづらくなったりというのは多々ありますよね。

対策としては、足元とマイクスタンドの下に毛布などを敷くとかして、さらにマイクのローカットスイッチやEQなどで、そのパートの超低域をばっさりカットしてしまえば、かなり目立たなくはなります。

なんですが、演奏動画などで足を踏んでいるのに、足の音が全く入っていない、というのも逆に違和感があるだろうから、演奏時に足を踏むか?踏むとしたらどれくらい振動対策するか?ということはケースバイケースで判断します。

まとめ

今回はホームレコーディング=宅録の基本的なことを解説しましたが、マイクでの録音はかなり深い世界であり、文章化も限界があります。

例えば、ボーカルを録るのとギターを録るのでは、最適なマイクの機種もマイクの立て方も異なります。

ギターという範囲だけ見ても、鉄弦ギターとクラシックギターとフラメンコギターでは求められる音も違うのでマイクの機種やマイキングが変わってきますし。

そして、今回は単一の音源をマイク1本でモノラル録音するという最もシンプルな形を前提としましたが、マイクを2本使ってステレオ録音する場合や、複数のパートを同時録音する場合もあるし、特性の異なるマイクを数本使ってミックスするなどのテクニックもあったりして、マイク録音はほんとうに果てしない世界です。

機会があったら、自分の専門であるアコースティックギター(フラメンコギターも含む)の録音については個別に書いてみたいと思っています。

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