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バンベーラ(Bambera,Bamberas,Bamba)【フラメンコ音楽論14】

前回は民謡系の12拍子形式として、カーニャをとりあげましたが、今回は同じく民謡系12拍子のバンベーラです。

バンベーラは現在でも踊りの形式として、そこそこの演奏頻度があります。

バンベーラ形式概要

単数形 Bambera,Bamba
複数形 Bamberas

バンベーラはバンバとも呼ばれます。

アンダルシア地方の村祭りでブランコに乗って歌を歌うという風習があって、その歌が起源と言われています。
歌詞にもブランコが出てきます。

フラメンコ形式としては、カンテ発展期の歌い手、ニーニャ・デ・ロス・ペイネスがレパートリーに取り入れたのが最初と言われています。

民謡系の形式はみんな同様なんですが、初期はファンダンゴのリズムでも演奏されていたようです。

現在はソレア・ポル・ブレリアのコンパスで演奏されるのが主流です。

バンベーラのキー

バンベーラのキーはポルアリーバとAマイナーの複合調(後述)です。

カポタストの位置はソレアより少し低めに設定される場合が多いです。
女性 6カポ(実音B♭スパニッシュ)
男性 3カポ(実音Gスパニッシュ)
くらいが中心です。

バンベーラのギターのマルカール

ギターのマルカールは、ほぼポルアリーバのソレポルなんですが、バンベーラで特徴的なのは頻繁に1,2,3拍目をAm,G,Fで弾いて強調するというのがあります。

バンベーラの歌

バンベーラの歌はポルアリーバが基本ですが、最後がAマイナーで終わります。

これって歌だけきくとAマイナーなんでは?と思うんですが、他のセクションはソレアと同様のポルアリーバのパターンだしマルカールもF→Eの動きが主体です。

ですので、歌の最後だけAマイナーに行く、ポルアリーバ・Aマイナー複合調と捉えるべきかと。

ファルセータに関しては、ポルアリーバ、Aマイナー、どちらのものでもマッチします。

バンベーラの歌のコード進行

最も一般的なものをご紹介します。

ソレアでいう1拍目を頭にした3拍子で記載、1段が1コンパスです。
○はコードチェンジ無しの拍です。

|E ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|
|E ○ F|○ ○ ○|○ ○ ○|E ○ ○|
|E ○ F|○ ○ ○|○ ○ ○|E ○ ○|

コンテスタシオン(無い場合もある)

|Am ○ ○|○ ○ ○|(F) ○ ○|E ○ ○|
|○ ○ F(G7)|○ ○ ○|○ ○ ○|E(C) ○ ○|
|E ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|(この段のタメが無い場合もある)
|E ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|Am ○ ○|

メディオコンパス単位でサイズは伸縮します。
とくにカンテソロの場合はサイズ伸縮が多くなります。

ディグリー(度数)表記版

|Ⅰ ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|
|Ⅰ ○ ♭Ⅱ|○ ○ ○|○ ○ ○|Ⅰ ○ ○|
|Ⅰ ○ ♭Ⅱ|○ ○ ○|○ ○ ○|Ⅰ ○ ○|

コンテスタシオン(無い場合もある)

|Ⅳm ○ ○|○ ○ ○|(♭Ⅱ) ○ ○|Ⅰ ○ ○|
|○ ○ ♭Ⅱ(♭Ⅲ7)|○ ○ ○|○ ○ ○|Ⅰ(♭Ⅵ) ○ ○|
|Ⅰ ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|(この段のタメが無い場合もある)
|Ⅰ ○ ○|○ ○ ○|○ ○ ○|Ⅳm(またはⅠm) ○ ○|

※最後は平行調マイナーキーに転調ととらえることもできる。

バンベーラの歌のバリエーション

もう一つ踊り伴唱でよく歌われる歌で
A7→Dm→G7→C
(Ⅰ→Ⅳm→♭Ⅶ7→♭Ⅲ)
という五度進行のものがあります。
こちらもサイズは伸縮します。

次回は未解説の12拍子系形式をまとめたいと思います!

フラメンコ音楽論 前回

カーニャ(Caña,La Caña)【フラメンコ音楽論13】
フラメンコ音楽論 第13回は民謡系12拍子形式であるカーニャを紹介します。カーニャの独自フレーズや歌の分析、ソレアやソレポルとの違いなどを書いています。

フラメンコ音楽論 次回

ソロンゴ・ロマンセ・アルボレア【フラメンコ音楽論15】
フラメンコ音楽論 第15回です。前回までで12拍子系のメジャー形式はほぼ網羅しましたが、今回は補足的にソロンゴ、ロマンセ、アルボレアの3形式を解説します。

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